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[平成28年度]公営企業会計決算審査意見書

2017年12月20日、掲載

監査委員事務局(0259-63-3112)

本ページの目次

水道事業会計

水道事業の当年度末の給水人口は、簡易水道事業を統合したことで前年度より1万3,668人増加し、5万6,235人となっており、佐渡市全人口の98.9%を対象に事業を実施している。

給水状況は、前年度と比較すると給水人口の増加に伴い総給水量、総有収水量はともに増加しているが、有収率は77.8%と2.0ポイント下降している。これは、有収率が低い簡易水道事業を統合したことによるものである。

経営収支は、1億4,465万7千円の純損失となっており、前年度より2億8,094万8千円悪化している。

これは、簡易水道事業から引き継いだ固定資産の減価償却費が新たに発生し、それに対する措置が講じられなかったことが大きな要因である。

水道料金の未収金額は8,409万1千円となっており前年度より475万1千円増加し、不納欠損額は129万5千円となっており前年度より8万7千円増加している。

また、営業外費用では、漏水被害による損害賠償などの要因により雑支出が493万6千円の増となっている。

各経営分析指標においては、総収益と総費用の対比により収益性を示す指標である総収益対総費用比率は94.3%で、前年度と比べると14.5ポイント下降し、経常的な収益と費用の対比により単年度黒字の目安を示す指標である経常収益対経常費用比率は94.3%で、同じく10.0ポイント下降している。また、純粋な営業に関する収益と費用を対比する営業収益対営業費用比率は64.0%で、これも21.0ポイント下降している。

以上のように、収益性の分析比率では前年度と比較して全てにおいて悪化しており、特に経常収益対経常費用比率が100%以下となったことは、厳しい現状であることを示している。

営業収益が年々減少する傾向にある中、簡易水道事業の統合による有収率の低下や施設の老朽化に伴う更新、老朽管の布設替等の維持管理費の増大など今後更に厳しい経営環境が続くものと考える。

佐渡市の水道事業が将来にわたって、安心で安定的な持続性のある水の供給を実現するためには、平成29年3月に策定した「佐渡市新水道ビジョン」の水道料金改定等の具体的施策を、市民の理解と協力を得て計画的に取り組むことが重要であり、経営の健全化と効率的な事業運営を強く望むものである。

次に不適正な予算執行及び改善を求める事務処理について意見を述べる。

  1. 水道料金の未収及び不納欠損については、前年度の決算審査において意見を付したところであるが、水道料金の未収金額は前年度より増加している。また、不能欠損についても、一部の滞納者に対し給水停止措置等により納入を促すなどの措置を何ら講ずることなく、時効援用の申し出の理由で前年度同様に不納欠損処分が行われていたことは、公平性の観点から看過できないことであり、誠に遺憾である。
    直ちに適正な手続きにより滞納処理をされたい。
  2. 漏水被害による損害賠償が生じたことについては、事務処理の記録、チェック体制が不備であったことに起因している。再発を防止するため、早急に事務処理体制を改善されたい。

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病院事業会計

病院事業としては、両津病院と相川病院の2施設を運営し、両津病院は、常設3科常勤医師5名(内科3名、小児科1名、歯科口腔外科1名)と非常設5科(外科、整形外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、矯正歯科)を合わせ8科で、一般病床99床の救急指定のへき地医療拠点病院として、また、相川病院は常設1科、常勤医師2名(内科2名)で療養病床52床の救急指定病院として運営されてきた。

なお、両津病院においては、看護師不足により平成26年4月から3階病棟39床を休床して60床で運営している。

当年度の入院患者数は延べ3万5,310人で前年度より108人増加し、外来患者数は延べ7万8,970人で3,931人減少した。外来患者数の減少は急激に進む人口減少が要因と考えられる。

経営収支は、1億2,245万8千円の純損失となっており、前年度より8,146万6千円悪化している。これは、外来患者数が減少した影響と企業債の償還終了に伴い繰入金等の特別利益が無くなったことが大きな要因である。

窓口未収金額は、2,669万6千円となっており、前年度より19万5千円増加している。未収金対策については、前年度に徴収体制の確立や徴収方法の再考などを求めたが、改善されていないことから、取組みを強化されたい。

各経営分析指標においては、総収益と総費用の対比により収益性を示す指標である総収益対総費用比率は94.2%で、前年度より4.0ポイント下降し、経常的な収益と費用の対比により単年度黒字の目安を示す指標である経常収益対経常費用比率は94.2%で、同じく1.9ポイント下降している。また、純粋な経営の収益と費用を対比する医業収益対医業費用比率は86.9%で、これも1.9ポイント下降している。

以上のように、収益性の分析比率では前年度と比較して全てにおいて悪化しており、収益の改善が見られないことから厳しい現状であることを示している。

今後も佐渡市の病院事業における経営環境は、医師不足、看護師不足等による厳しい状況が続くと考えられるが、両津病院と相川病院に課せられた重大な使命を認識し、地域住民の医療に対する要望に応えられるよう努力されたい。

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