ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 市政情報 > 市の概要 > 市長室 > 市長室 > 1.地域資源を活かした産業の育成と雇用の拡大(平成24年度:施政方針)

本文

1.地域資源を活かした産業の育成と雇用の拡大(平成24年度:施政方針)

記事ID:0004321 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

[平成24年度:2012年度]施政方針(8ページ中:3ページ目)


本ページの目次

  1. 農林水産業の振興
  2. 商工業の振興

地域の特性、独自性を活かした地域資源の発掘や再評価をし、それらに付加価値を付けることによって新たな雇用の場を確保できると考えています。そのためには、農林水産業の再生が第一であり、農林水産業を魅力ある職業にしていくことが必要です。生産から販売までの一体化や農商工連携、異業種交流を推進するなど、産業同士が連携できる体制整備をし、産業間生産波及力の向上を目指した付加価値の共有化が必要であります。

(1)農林水産業の振興

本市の農林水産業の基本は、少量多品目・高付加価値化であります。この中で、基幹的農産物である佐渡米は「朱鷺(とき)と暮らす郷(さと)づくり認証米」を中心に好調な販売状況となっています。これは、GIAHS(ジアス)(世界農業遺産)として佐渡の生物多様性農業と農業農村文化の保全が後世に継承すべきと国際的に認められたことや、生産者自らが生き物や自然と共生する佐渡独自の農業を推進してきた成果であります。今後とも本市の多様な地域の特色を活かし、生産から加工・販売ができる体制を整備し、ブランド力の向上と経営体の基盤強化を図り、農山漁村環境の保全と地域経済の循環を重視する仕組みづくりを推進します。

しかし、一般的には本市の農林水産物は、品質が優れているにもかかわらず市場での評価は決して高くないことから、世界農業遺産の国際的な価値の証明とあわせ、新潟大学の寄附講座により環境保全型農業の生物多様性保全効果を学術的に評価するシステムを構築するなど、国際的・学術的な価値の証明により、企業等販路の拡大及び開拓に努めます。

本年度は本市において、「生物の多様性を育む農業国際会議」を開催し、生き物を育む佐渡の農業システムを世界に発信します。

農林水産物のブランド力を高めるには、佐渡全体の環境イメージの向上も必要であることから、農業農村における温室効果ガス排出削減に積極的に取り組むなど環境に配慮した農業を推進するとともに、太陽光発電設備の導入支援の拡大や、生ごみの堆肥化・減量化の促進により、更なるブランド化を図ります。

佐渡産園芸作物のブランド化と販売経路の構築を図るため、新たな園芸作物の栽培・流通への支援をします。特に、本年から発生する葉たばこ廃作地を重点に取り組み、耕作放棄地の防止にもつなげていくとともに、契約栽培による地場産品を取り扱う給食施設や店舗、ホテル等を拡大し地産地消・地産外消を図ります。

これまでの生産を中心とした農林水産業から、生産・加工・販売を一体化した6次産業への展開を推進することにより、所得の向上及び就業の場の確保を図ります。特に水産業においては、養殖の拡大を視野に入れ、加工・販売が可能な生産体制の構築に対し支援をします。

さらに、担い手不足が大きな課題であることから、コメと単収の高い果樹や畜産等を組み合わせた農業経営を推進し、就農研修生と研修を受け入れる農業法人等を支援し新規就農の促進を図ります。

また、新規就農希望者に住居、農地、農業機械等を確保し、農業研修をサポートする「里親制度」の創設に向けた体制整備を進めるとともに、農業経営体や農業公社による若者の研修受入れ体制の充実を図ります。

しかしながら、これだけでは地域農業の活性化は困難であります。地域で農地の保全や経営の効率性を図るため、高齢・小規模農家等も含めた多様な農家が連携する集落営農を推進するとともに、集落・地域の実態に即した地域農業システムの構築を進めます。この中で、農地の出し手への協力金を交付し、地域の担い手への農地集積を図ります。

さらに、里山の景観保全を図るため、間伐材や竹林、もみ殻等の循環資源の利用及び処分の研究をし、環境への負荷の少ない持続的可能な循環型社会の形成を目指します。

 

(2)商工業の振興

商工業の活性化は事業者自らの努力が基本であります。生産から販売までの仕組みづくりを進め、異業種参入や異業種連携による事業者の第二創業化の推進、更には農産物の生産等の付加価値の創出に向けた取組を支援するとともに、事業者の意識高揚を図ります。また、企業の共同研究や企業のニーズと大学のシーズとのマッチングなど、企業間連携や産学連携を推進するため、企業と大学の橋渡しをします。

その中で、生産者グループや食品加工業者等を中心に、研究者や首都圏消費地等と連携し、規格外の果樹類や島内では利用されない山の幸・海の幸を原料とした高付加価値商品の開発に取り組みます。特に、社内通販など新規販路網の開拓を目指します。

工業分野における競争力向上を図るため、新潟大学を始めとした県内外の研究機関との連携を強化し、市内企業と研究機関の共同による国等の研究資金の確保を目指します。あわせて、将来の本市経済を担う人材の確保と育成に向けて、インターンシップの受入れ企業・団体等の拡大を図り、積極的な受入れ体制の構築に取り組みます。

大卒者等のU・Iターン者の雇用を確保するため、島外で開催される大卒者向け合同企業説明会に市内企業が参加する費用を助成し、ミスマッチ業種の解消や人材確保を図ります。

 

「施政方針(平成24年度:2012年度)」の目次へ

前のページへ

次のページへ