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佐渡の原生林の保全と活用について(基本方針)

2009年4月10日、策定

2009年4月23日、発表

企画振興課 地域振興係(0259-63-5139)

本ページの目次

原生林の保全と活用の基本的な考え方の整理

保全が大前提

新潟大学演習林の一部とその隣接地に存在する杉を主体とした林齢300年を超える天然林には、島の固有種が多く生息している。希少種・絶滅危惧植物も多数分布する、自然度の高い「原生林」状の森林であるとともに絶滅危惧種の隠れ家的機能を併せ持つ。したがって、その保全を第一に考えることとする。保全のために最も普遍かつ効果的な手法は入林者そのものを厳しく制限することである。

特定の生物や巨木だけを取り上げて特別に保護することはせず、原生林全体を面、つまり『森林生態系』として保全することとする。

このように原生林は、その保全を第一に入林には制限を設け、環境教育・研究目的以外の利用を行わないこととする。

一方で、その存在は島内外から大きな注目を集めており、地域の活性化のために活用すべきという点も否定できない。また無許可入山者が相次いでいるという現状からも完全な入山禁止よりも、一定のコントロール下での入山は森林を守ることに寄与するものと考えられる。

その利活用は島民が一様に価値を認識し、森林生態系の保全を大前提とした利活用の方法を関係者で慎重に検討し、実践と検証を繰り返しながら進めていかなければならない。

基本方針について

保全が第一という前提を踏まえ、以下のとおり基本方針を定める。

戦略的ゾーニング

保全する地域と活用する地域を分ける、戦略的ゾーニングを設定することとする。

ルール

戦略的ゾーニングにより保全する地域は、教育・調査研究・森林管理のために立入る以外、原則として立ち入り禁止とし、活用する地域については、一定の入山コントロールのルールの下におくこととする。

ルートなどの周辺整備

一定のルールの下、活用地域までのルートの設定を行い、周辺整備を行うこととする。

島民に親しまれる原生林に

一定のルールの下での入山を基本とし、無許可での入山等は規制をすることとする。

一方で、原生林に関心のある人を全て排除するのでなく、島民に親しまれ、皆で守っていくという環境づくりを行うこととする。

安全対策

「山は危険である」という考えをベースに、事故等の発生に備えた安全対策を講ずることとする。

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関集落共有林、新潟大学演習林の保全と活用について

戦略的ゾーニングについて

新潟大学演習林内の「大王杉」周辺エリア、「千手杉」周辺エリア、関集落共有林内の「金剛杉」周辺エリアの3エリアを活用地域とし、それ以外の地域は、全て保全地域とする。

なお、具体的なエリアは、春以降の現地の調査を踏まえて設定する。

ルールについて

活用地域への入山については、実施主体の乱立がツアーの質の低下と、それによる自然環境の破壊につながる恐れがあるため、教育・調査研究・森林管理のために立入る以外は、新潟大学が認める(社)佐渡観光協会が実施するエコツアーに一元化し入山できることとする。その際、ガイドが同行することを条件とし、行動中の安全確保と森林保護については実施主体である(社)佐渡観光協会とツアーガイドが担保する。ただし、島民の入山については、島民に親しまれる原生林を目指すため、一定の配慮をするものとする。

また、環境負荷の上限値を以下のとおり設定し、述べ利用者総数を制限することとする。

なお、各エリアの上限については、あくまで現時点での暫定値であり、今後の原生林の保全状況等を踏まえ変更することがありえる。

ルートについて

活用地域である新潟大学演習林内の「大王杉」周辺エリア、「千手杉」周辺エリア、関集落共有林内の「金剛杉」周辺エリアへのルートについては、以下のとおり設定する。なお、現地調査を実施し、希少種・絶滅危惧植物への影響が懸念されると判断した区域については、植生調査等を行い、ルートの迂回について検討する。

また、今後の原生林の状況と専門家の意見を踏まえ、金剛杉周辺エリアと大王杉周辺エリアの相互乗り入れについて検討していく。

イメージ図
岩谷口と黒姫から千年杉エリアへ、関から金剛杉エリアへ、北松ヶ崎から大王杉エリアへ

ツアー形態について

エコツアーにおいては、入山者から環境保全費を徴収し、森林保護、登山道維持管理、し尿対策、遭難対策経費として充当する。

エコツアーは新潟大学が認定したエコツアーガイドが同行する条件で実施し、行動中の安全確保と森林保護については実施主体である(社)佐渡観光協会とツアーガイドが担保する。

登山地図やルートマップは盗掘や無許可入山に直結するため一般登山者には配布せず、認定ガイドのみが使用する。

エコツアーガイドについて

他の地域の例から見ると、ガイド協会の乱立は、ガイドの質の低下を招き、入山者の増加により、自然環境の破壊につながる恐れがあるため、新潟大学が認めるプログラムにもとづいた、ガイド養成講座に一元化する。この養成講座を受講し認定された者を「エコツアーガイド」とする。

なお今後、金剛杉エリアや千手杉エリアなど新たな対応も必要であることから、地元集落関係者へより積極的に働きかけ、養成していくこととする。

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保全と活用に向けた周辺整備について

ルート沿いの市道等について

活用地域である3エリアへのルートに関係する市道等については、危険箇所などがあるため整備が必要である。ただし限られた財源や将来の林道内海府線の開通を考慮しながら、真に必要な箇所を重点的に整備を実施していくこととする。

ゲートの設置について

車による無許可入山を防ぐため、ルート中でのゲートを必要に応じて整備することとする。なお、関集落共有林内の「金剛杉」ルート中のゲートについては、関集落関係者の生活や作業等に支障の無いように措置を講ずることとする。

木道について

杉周辺の踏み荒らしなどにより杉が傷んでいるという状況がある。したがって、エリア内に木道を整備することとする。

根圏の調査を踏まえ、木道の整備を行うこととするが、生態系保全の観点から「人工物は極力設置しない」という方針の下、専門家の意見を踏まえ必要最小限の整備とする。

注意喚起の看板

無許可入山者を防ぐため、ルート中に看板を設置し立ち入り禁止を周知する。

トイレの設置

トイレについては、メンテナンスの容易さや環境負荷を考慮しながら、生態系保全の観点から「人工物は極力設置しない」という方針の下、専門家の意見を踏まえながら、必要最小限の設置を行う。

無許可入山者への対応

許可無く入山することやエリア内の希少種及び絶滅危惧植物を保護するために、関係機関等と連携しながら対策を講ずることとする。

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島民に親しまれる原生林に向けて

環境学習講座について

島民向けの環境学習講座として、これまで新潟大学が年2回程度実施してきた原生林講座を母体に新潟大学と佐渡市の包括協定(平成20年11月13日締結)に基づく連携事業として、環境学習講座を実施し、島民が親しみやすい環境づくりをしていくこととする。

島民によるサポート体制

無許可入山者、希少種及び絶滅危惧植物の盗掘被害を防止するため、監視を強化し不法行為を行う者を地元と共同でチェックすると共に、ルートの整備・管理・監視する仕組みが必要である。

地元関係者を中心に、島民が原生林の保全と活用をサポートする制度づくりを佐渡市が媒介となって推進すると共に、必要な支援を行う。

ボランティアによる作業を行うことで、島民全体で原生林を守るという意識啓発を目指す。

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安全対策について

山は危険である、という考え方をベースに、事故等の発生に備えた緊急体制などの安全対策を、佐渡市、消防、警察等と連携し講ずることとする。

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今後について

今後、原生林の保全と活用を実施しつつ、常に検証を行い、生ずる課題については、引き続きワーキンググループを中心に解決策を協議していくこととする。

いずれにしても地元集落、新潟大学、佐渡市等関係者が一体となって対応することとする。

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経過

平成20年

12月19日
第1回 佐渡の原生林の将来像を考える会

平成21年

1月18日

第2回 佐渡の原生林の将来像を考える会

2月10日

第1回 佐渡の原生林の保全と活用ワーキング

  • 原生林の保全と活用の基本的考え方の整理
  • 集落の原生林との関わり、市道、登山道管理、規制について各集落の意向
2月28日

第2回 佐渡の原生林の保全と活用ワーキング

  • 関集落共有林、新潟大学演習林の保全と活用の問題点整理
  • 輸送についての問題点整理
  • 安全対策
3月24日

第3回 佐渡の原生林の保全と活用ワーキング

  • 関集落共有林の方針
  • 島民向けツアーについて
  • 輸送についての問題点整理と安全対策
  • 市民サポーターと管理体制
  • 基本方針の取りまとめに向けて
3月28日

第4回 佐渡の原生林の保全と活用ワーキング

  • 佐渡の原生林の保全と活用についての基本方針
  • 今後について

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佐渡の原生林の保全と活用ワーキンググループ

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