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内陣欄間「飛天」
指定種別(員数) | 彫刻(1式) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市相川南沢町 |
所有者または管理者 | 長明寺 |
この内陣欄間と御拝のある長明寺は、越中国(富山県)から渡来した堀江浄誓が慶長19年(1614)に開基したと伝わる浄土真宗の寺で、度重なる大火から守り抜かれた寺院建築や装飾は、現存する相川の寺社で最古とされる。
同寺本堂の正面階段の上に張り出した庇の部分には御拝(向拝)の上部を支えて前方に鶴、後方には竹の深みのある透彫の蟇股(かえるまた)が見え、さらに進むと本尊を安置する内陣の上部の欄間に飛天と獅子の透彫が見える。いずれも豪壮絢爛であった桃山美術の一端を示し、御拝の蟇股は赤・緑・白など極彩色に、内陣欄間は金色に装飾されており、400年余り経った今日でも無類の美しさがある。
この内陣欄間及び御拝は江戸時代初期の相川の寺院の姿を残すものであり、貴重である。