本文
指定種別(員数) | 工芸品(1口) |
---|---|
指定年月日 | 昭和25年8月29日 |
所在地 | 佐渡市久知河内 |
所有者または管理者 | 長安寺 |
この銅鐘は、朝鮮半島で鋳造された「朝鮮鐘」と考えられており、若狭の海底から引き揚げられた後、長安寺に寄進されたと伝えられている。鋳造年代は13世紀頃と推定されており、朝鮮では高麗時代にあたり、朝鮮半島で鋳造された鐘が多数日本に伝来していた年代である。
鐘を吊る環にあたる竜頭(りゅうず)の脇に勇壮な旗挿(はたさし)と呼ばれる円筒が付いており、鐘の上端と下端には唐草文様の装飾が施されているなど、朝鮮鐘の特徴をよく備えている。
日本に現存する朝鮮鐘47口の内の一つとされるもので、新潟県内に唯一現存する朝鮮鐘として、また朝鮮より伝来した宗教史料として貴重である。