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指定種別(員数) | 古文書(3) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市豊田、他 |
所有者または管理者 | 旧豊田区、他2 |
佐渡で実施された検地としては、慶長の「田地検地」、元和の「屋敷検地」、元禄の「田畑屋敷検地」が知られているが、この渋手村(真野地区豊田)の検地帳は、元和3年(1617)に佐渡代官田辺十郎左衛門が佐渡一国で実施した畑屋敷検地の帳簿と思われる。
この検地は畑屋敷地だけについて行われており、面積を表示した佐渡では最初の実測検地であった。記載形式は何間×何間・反畝歩・石斗升合勺・名請人名の順で書かれており、名子・分附(ぶんつけ)記載が行われていることが特徴である。また、当時の屋敷年貢は上・中・下の屋敷に分けられ、各々九ツ取・七ツ取・四ツ取で「屋敷地」子と呼ばれていた。
この検地長に記載された氏名と慶安2年(1649)の渋手村慶安石直帳(市有形文化財)の氏名とは一致しないものが多く、退転屋敷の記載も多いことから、実際の居住百姓を登録したものであるかどうか疑いがもたれている。