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指定種別(員数) | 有形民俗文化財(104点) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市八幡新町 |
所有者または管理者 | 個人蔵 |
佐和田地区八幡新町の土人形の土製及び木製の型である。八幡人形は昭和7年(1932)まで製造・販売されていたもので、雛人形として親しまれたほか、福助・恵比寿・大黒などは縁起物としての評判も高く、郷土玩具として広く島外へも売り出されていた。
製作は前後の型にそれぞれ土を埋めこみ、平らになったところで型から抜き、前後を合わせて1個の人形とする。これを素焼きにして着色すると八幡人形の完成である。
八幡人形は、幕末頃に京都を訪れた八幡新町の染物屋村岡文慶(多平)が京都の伏見人形に魅せられ、帰島後に伏見系の土人形を佐渡で製作販売したのが起源とされる。文慶は染物屋が本職であるが、瓦も製造し、仏師や生花の師匠なども兼ねる多才な人物であったという。八幡人形は文慶が瓦製造の余暇を利用し、同じ窯を使って焼いていたと伝えられている。