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佐渡市指定 記念物:沢根の貝立層

記事ID:0005247 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

佐渡市指定 記念物

沢根の貝立層(さわねのかいだてそう)

沢根の貝立層の画像

指定種別 天然記念物
指定年月日 平成16年3月1日
所在地 佐渡市沢根
所有者または管理者 沢根五十里財産区、佐渡市

佐和田地区沢根の玄道(げんと)川上流右岸に位置する貝立層である。この周辺の地層は研究が進むにつれて層序が書き換えられており、当初は鶴子の貝立と河内付近を含め、鮮新世の沢根層として一括されていたが、昭和40年代から沢根層の下部を河内層、中部を貝立層、上部を質場層と呼び分けるようになった。この地貝立は現在100万年ほど前の更新世の貝立層に位置付けられ、模式地とされている。

この地層は中粒砂からなる厚さ約40メートルの砂礫層で、発達した化石床からは良質な貝化石が多産している。化石は、主にホタテガイ、コシバニシキ、エゾタマキガイ、アラスカシラオガイ、ツノオリイレガイ、エゾキンチャクガイ、エゾシラオガイ、ベニグリガイ、ユキノカサガイ、エゾイガイ、ナミマガシワガイモドキ・エゾワスレガイ等の軟体動物が多く、その他カシパンウニなどの棘皮動物も認められる。これらの化石は寒流系の浅海性種が多く、深海性種を混在しない点が特徴である。

この地層は寒・浅海棲種の貝化石の産地として、地層堆積の研究資料として貴重である。