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[平成20年度]随時監査結果

学校給食関係事務

2009年5月8日、掲載

監査委員事務局(0259-63-3112)

佐監第85号
平成21年3月26日

佐渡市長、高野宏一郎様
佐渡市議会議長、竹内道廣様
佐渡市教育委員会委員長、臼杵國男様

佐渡市監査委員、清水一次
佐渡市監査委員、金子克己

地方自治法第199条第5項の規定に基づき、平成20年度随時監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を報告します。

監査の実施時期

平成21年2月4日から2月6日

監査委員の氏名

清水一次

金子克己

監査の対象

教育委員会学校教育課所管学校給食関係事務

監査の目的

地方自治法第199条第5項による監査

監査の方法

あらかじめ提出された、平成19年度および平成20年度の佐渡市学校米飯給食費補助金関係事務、へき地における食に関する支援事業の事前調査、さらに監査当日には関係諸帳簿の提出および関係職員の説明を求め、給食関係事務の執行の適否について監査を行った。

また、調理場の状況を確認するため、任意に6校を抽出すると同時に単独校調理場方式以外の学校に配食する2給食センターをあわせた8施設における給食関係事務の適否についても監査した。

監査の結果

米飯給食補助金制度およびへき地における食に関する支援事業や給食費の徴収事務については、いくつかの疑問点や改善を要すると思われる事項が見受けられたので、以下に述べる。

学校給食の状況

学校教育法第16条は9年間の義務教育を規定しており、この間における学校給食の目標を学校給食法第2条は四つ掲げている。

一号
日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。
二号
学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。
三号
食生活の合理化、栄養の改善および健康の増進を図ること。
四号
食糧の生産、配分および消費について、正しい理解に導くこと。

また、同法第6条や同法施行令第2条により学校給食の経費負担が区分され、学校給食に従事する人件費や施設の修理費等は設置者(佐渡市)が負担し、それ以外のいわゆる食材等については保護者の負担とされている。

これらを原則に学校給食が実施されており、その形態は単独校調理場(自校方式)22校と共同調理場(給食センター方式)7施設がある。さらに学校給食を運営するために必要な規則や要綱が定められ、経費軽減の助成制度や佐渡産米消費拡大を図るための補助制度などにより、佐渡市の学校給食が成り立っている。

佐渡市全体における学校給食は小学校34校(うち自校方式14校、給食センター方式20校)、中学校16校(うち自校方式8校、給食センター方式8校)で実施し、それぞれ平均で年間190食余り配食している。1食あたりの単価は小学校で247円から290円。中学校では281円から340円であった。

なお、佐渡市の給食会計は私費会計として処理されている。

佐渡市学校米飯給食費補助について

佐渡市学校米飯給食費補助金交付要綱(以下「要綱」という)によれば、学校給食における米飯を推進するため予算の範囲内において補助金を交付するもので、その対象者は児童・生徒であり、平成19年度の補助金交付実績は169万6,344円となっている。

自校方式の22校と7つの給食センターから学期ごとに補助金交付申請書が提出され、確定・交付しており、それぞれ年3回の事務処理を行っている。

補助内容は佐渡産コシヒカリと学校給食用米価の価格差を市とJAが2分の1ずつ補助するもので、JAの補助金は市の補助額と同額を歳入歳出外現金として市が預かり、合わせて交付している。

この一連の補助金交付事務が佐渡市補助金交付規則(以下「規則」という)や要綱に基づき適正に交付されているかを主に監査を行った。

所管部署(学校教育課)と任意抽出した補助団体(6学校および2給食センター)における事務処理は次のとおりであった。

学校教育課所管事務処理について

要綱に定められた事項と実際に行われている事務処理方法にはいくつかの差異が見受けられた。その内容は次のとおりである。

  1. 要綱第1条では「佐渡市立小中学校並びに新潟県立佐渡中等教育学校の前期課程に在学する児童および生徒に対して予算の範囲内において補助金を交付する」と規定されているが、補助対象数量には児童生徒のほかに教職員、給食関係職員分も含まれている。
  2. 要綱第3条は、規則における交付申請と実績報告に関する条項を参照しているが、その条項が一致していない。
  3. 要綱第3条では補助金交付申請と実績報告は「補助対象児童および生徒の在籍する学校長が」提出しなければならないと規定しているが、給食センター方式では給食センター長が配食する学校をまとめて関係書類を提出している。
  4. 要綱第4条第2項では「補助対象児童および生徒の在籍する会計管理者」を受領者と規定しているが、給食センター方式では給食センターへ直接振り込んでいる。
  5. 毎学期補助金交付申請事務がなされているが、1学期は4月から事業は実施されているものの、すべての学校および学校給食センターから7月17日付けで申請書が提出されている。また、3学期は事業完了前に実績報告書が提出されている。
  6. 関係書類は整理されていたが、申請書に受付印がないもの、起案書に決裁日の記入のないもの、決裁日と文書発送日の整合性が取れていないもの等、佐渡市文書規程にそぐわない事務処理が見受けられた。

補助団体(各学校または学校給食センター)の事務処理について

補助団体における補助金交付申請事務は所管部署の事務処理と同様に、要綱に定められた事項と実際に行われている事務処理方法にいくつかの差異が見受けられた。

へき地における食に関する支援事業について

へき地における食の支援事業は県が条例で指定した3級、4級および5級のへき地学校であって、市町村が予算措置を講じ高度へき地給食費を負担する事業を実施している学校に対して学校給食に用いる米飯、またはパンおよびミルクの購入に要する経費について、各都道府県の学校給食会を通じて独立行政法人日本スポーツ振興センターが補助する制度である。

佐渡市では10校がへき地校として補助対象となっている。その内訳は3級地校が小学校4校、中学校2校の6校。4級地校が小学校2校、中学校2校の4校である。

平成19年度における補助実績は日本スポーツ振興センター補助額は152万2,808円となっている。これは新潟県学校給食会を通じて補助されているもので、補助対象校ごとに一食あたり小学生22円、中学生24円を差引いた金額が佐渡市に請求されてくる。その請求された差額について、佐度市が賄材料費として直接新潟県学校給食会に支払っており、その助成額は395万156円となっている。

これ等の助成により、対象へき地校の給食費保護者負担の軽減額は月額900円から1,715円、平均で1,196円軽減されている。

食材の発注等について

自校方式の3校と給食センター方式の3校に配食する2給食センターにおける食材の発注および支払い事務について確認をした。

いずれの調理場においても食材の発注は栄養士が行っているが納品時の検収は2か所で栄養士が、3か所で調理員が行っていた。食材の支払いについては栄養士が起案しそれぞれ決裁をうけて支出されている。

佐渡市学校給食における平成19年度の地産地消率は17.4%で、監査を行った5調理場では12.9%から26.8%となっている。この差は地域の状況により変わってくるとのことであるが、一番高かった調理場では学校の菜園で野菜を栽培しているとの説明であった。食育も論じられる昨今、望ましい姿である。

給食費の会計処理状況について

学校給食についての文部科学省と総務省の考え方は一部異なっているところであるが、佐渡市における学校給食の扱いは私費会計としてそれぞれの学校または給食センターにおいて会計処理され、決算書が作成されている。

佐渡市では学校給食会計を適正に行うために会計処理に関する規則を制定している。その規則の主な内容は、給食会計の独立、収支命令権者、会計責任者の選任、会計監査、決算書の作成、関係帳簿の保管、学校規定の作成等である。

今回、抽出して確認した6学校および2給食センターにおいて提示された関係帳簿類は各学校、給食センターにより様式はまちまちであったが事務処理はおおむね適正であった。ただ、支出命令書に日付の記入のないものが小中学校それぞれ1校あった。

給食費については、年額を10か月の均等額とし3月分を調整集金や11か月による均等額集金、3月分を6月と7月に上乗せして10か月で集金するなど学校により差異が見受けられた。また、保護者からの集金方法は、ほとんどが口座引き落としとなっていたが、現金集金をしている学校が1校あった。

佐渡市全体における学校給食費未納の状況は平成20年10月末の時点で平成18年度分2校2件4万5,720円、平成19年度分5校6件24万1,756円となっている。

給食センター方式における会計処理について

配食を受ける学校においては、給食センターで決められた給食費を当月の20日ころを納入日とし、翌月の5日から10日ごろ給食センターへ支払うまでが学校の事務で、ここまでは校長の責任で行われている。

給食センターは献立の作成、給食費の決定、食材の発注、毎月所定額を配食する学校から受け入れると支出命令書を作成し納入事業者へ支払っており、給食センター所長が収支命令権者である。決算書は給食センターで作成されている。

自校方式による会計処理について

自校方式では、献立の作成、給食費の決定、食材の発注、給食費の徴収、納入業者への支払い、決算書の作成とすべて行っている。収支命令権者は校長となっている。

指摘事項

米飯給食補助金交付事務について

事務処理の状況は前述したとおりであった。

補助金交付要綱を作成しているが、その要綱に基づいた事務処理がなされていない。

要綱では、補助事業の対象者は児童、生徒であるにもかかわらず教職員分についても補助している。また、要綱では給食センター所長は補助金の申請者および受領者にはなれないのに、補助金交付申請し受領している。これらは事業実施における基本の問題である。

毎学期に補助金交付申請事務処理をし、年3回補助金交付している方法を、年1回の事務処理方法に改善し事務の簡素化を図ることを検討されたい。

全体として、第三者に説明できる事務処理の方法や基準を検討し改善されたい。

へき地における食に関する支援事業について

事務処理の状況は前述したとおりであり、佐渡市は予算書の需用費に計上して直接学校給食会へ支払っているが、支払う根拠や方法に疑義が生じる。

  1. 直接学校教育課に請求書が送られるため内容確認がなされていない。
  2. 赤泊学校給食センターを除き、該当する学校等の給食会計に助成金が反映されていない。
  3. 私会計で購入した食材を市が公の会計から直接支払う根拠が見当たらない。現行は、既に一部は公会計処理されていることになる。

現行制度か補助金制度かという問題もあるが、私費会計と公会計の関係もあるので、佐渡市として「支援事業実施要綱」等を策定し、支払いの根拠や方法を明確にすべきものと思料する。

地産地消について

各調理場における食材の発注はそれぞれ栄養士に任されているので、地産地消は簡単に拡大できると思いがちであるが、生産し供給する側の体制の整備が遅れているために地産地消の推進が思うように進んでいない状況である。

給食費の高騰も絡んでくるが、食育との関係もあるので、できるかぎり地産地消に努められたい。

給食費の会計処理について

会計処理の状況は前述のとおりであり、一般的な財務処理は特に問題はなかったが、給食費の未納の取扱は重要であり諸方面に影響を及ぼす恐れがあるため、各学校では頭を悩ませている。

給食費の納入はほとんどが口座振替であるが、引き落としができなかったりした場合に未納が生じることがあり、そのときは給食費と同時に納入される諸納入金や校長による一時立替がされている。

佐渡市学校給食費の会計処理に関する規則では、学校給食会計の独立と学校規程の作成を規定しているが、学校規程が未整備の学校も含め、給食費未納対策についても言及した規程に整備すべきと思料する。

給食費の未納問題等について話をする機会がなかったと現場からの声もあったので、教育委員会は各学校任せにするのではなく学校給食全体の問題として捉え、全保護者とともに善後策を早急に構築されたい。

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