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[平成20年度]随時監査結果

浄書印刷業務委託事務

2009年5月8日、掲載

監査委員事務局(0259-63-3112)

佐監第85号
平成21年3月26日

佐渡市長、高野宏一郎様
佐渡市議会議長、竹内道廣様

佐渡市監査委員、清水一次
佐渡市監査委員、金子克己

地方自治法第199条第5項の規定に基づき、平成20年度随時監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を報告します。

監査の実施時期

平成21年1月14日

監査委員の氏名

清水一次

金子克己

監査の対象

総務部総務課所管浄書印刷業務委託事務

監査の目的

地方自治法第199条第5項による監査

監査の方法

あらかじめ提出された、平成19年度および平成20年度の浄書印刷業務に係る調査表および契約書等による事前調査、さらに監査当日には関係諸帳簿の提出および関係職員の説明を求め、浄書印刷業務委託事務の執行の適否について監査を行った。また、事務所の状況と貸与機器の確認を行った。

監査の結果

佐渡市財務規則等から考察すると適正を欠く事務処理が見受けられ、その都度関係職員に対し改善または検討を要望した。

なお、重要事項については下記のとおり指摘する。

委託業務の状況

経過について

旧両津市で実施していた浄書印刷業務を合併後も引き続き委託しているものである。この形態存続の理由として秘密の保持、熟練性、緊急性、安価等をあげている。

契約の相手方は合資会社であるが業務は佐渡市の浄書印刷業務のみで、他の団体・民間の仕事はしないという条件で、事務所は両津支所2階の一角64.7平方メートルを無償で貸与、光熱水費や電話料も無償。印刷機器3台も無償貸与している。

また、印刷業務に要する貸与機器類の点検修理費、印刷用紙代等はすべて市が別に負担している。

契約金額について

平成19年度の契約額は1,456万9,625円、平成20年度の契約額は1,468万3,979円となっている。

この契約額は、市以外の仕事はしないという条件のため、会社経費すべてが契約額に含まれている。その主なものは社員3人分の人件費、賃金、物件費、公租公課、パソコン機器の賃借料、福利厚生費等である。これは19年度、20年度とも同様である。

委託契約事務および契約内容について

この浄書印刷業務委託は佐渡市が合資会社アールプリントを特命で締結した業務委託契約であるが、財務上から一連の契約事務処理における問題点と契約内容の疑問点について次のとおり述べる。

  1. 業務執行伺が作成されておらず、契約伺になっている。したがって、特命による随意契約の理由が不明である。
  2. 見積書を徴していない。
  3. 契約書第3条第2項は年4回の分割支払いとしているが、特約が作成されていないため支払い額の根拠が不明である。実質、前払い方式となっている。
  4. 契約書第3条第4項および第5項は印刷業務に従事する社員の時間外勤務手当を支給する内容であるが、印刷会社の社員の時間外勤務手当についてはその会社の問題であり契約条項にはならない。なお、この条項により時間外相当額分を契約変更しないで追加払いしている。
  5. 契約書第9条および第10条は、会社の業務従事者を佐渡市の職員の勤務時間と同じ時間帯に両津支所内の印刷室に常駐する契約内容であるが、本来は委託を受けた業務を期限までに納品すればよいので、委託契約として不適当な条項である。
  6. 契約書第19条には佐渡市監査委員条例により監査に付することができると規定しているが、受託者の監査を意味するのであれば地方自治法上疑義が生じるので不要である。
  7. 受託者から履行届および付帯書類が提出されていない。
  8. 検査調書は作成されず、支出伝票の検収欄への押印により支払いされている。

業務実績について

平成19年度における委託業務の実績は印刷業務で原稿枚数3,846枚、印刷枚数72万8,970枚、浄書業務は339件の7,686枚であった。

平成20年度における12月末までの実績は平成19年度の同時期と比較すると、印刷業務では10万枚程度減少しているが、浄書業務は1,000枚あまり増加している。

平成19年度における1枚あたりの単価は、単純な計算ではあるが印刷等実績枚数と支払い金額の除数でみれば19円78銭となり、委託契約内訳書の人件費相当額を印刷実績枚数で除した数値でみれば1枚あたりの人件費は18円31銭となる。

財産管理事務について

前述したとおりこの浄書印刷委託業務遂行のために、行政財産と物品を無償で貸与しているが、印刷機器は備品出納簿に記帳されていない。

印刷用紙は支給することになっているが、無償貸与の印刷室に保管管理しているため、受託業者はノーチェックで使用している状況である。

指摘事項

契約事務について

契約事務処理は佐渡市財務規則等に定められた事務処理がきちんとなされておらず、適正を欠く事務処理である。

契約書の内容も前述したとおり自治体と企業の業務委託契約書とは言いがたいものが見受けられる。

例規等に基づいた適正な事務処理をされたい。

浄書印刷業務について

平成19年度、平成20年度とも浄書印刷業務委託料として、1,450万円前後を契約または支払っているが、受託会社の経費すべてが委託料に算入されていること、事務所や印刷機器を無償貸与していること、社員3名の給与は佐渡市職員給料表における行政職二表をもとに算出されていること、社員が佐渡市職員の勤務時間と同じに常駐すること、時間外手当相当額を増額契約しないで委託料として追加で支払っていること、その他必要経費(修繕費、紙代等)を佐渡市が別に支出していること等からすれば、実質的に直営と変わらない状況であり、業務委託契約ではなく、労働契約あるいは派遣契約とみなされるおそれがある。

合併前からの経過もあると思うが、業務委託であるならば競争原理の働くシステムに変更されたい。

財産管理事務について

無償貸与の印刷機器が備品出納簿から漏れているので、修正されたい。

また、受託者が印刷用紙を使用する場合は受払い簿への記帳等の方法を検討されたい。

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