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[平成25年度]公営企業会計決算審査意見書

2014年12月26日、掲載

監査委員事務局(0259-63-3112)

本ページの目次

水道事業会計

上水道事業の本年度末の給水人口は約4万4千人で、佐渡市全人口の73%を対象に4ヶ所の上水道、5ヶ所の簡易水道で事業を実施している。

給水状況は、前年度と比較すると給水人口の減少の影響で総有収水量は減少したが総給水量は増加しており、有収率は80.2%と3.1ポイント悪化している。これは、2月の寒波による多大な漏水事故の発生が主な原因であるが、供給区域内には両津・新穂地区のように有収率が、ここ数年70〜75%で推移している地区があり、佐渡市水道ビジョンの目標値である有収率90%を達成するためには、その原因箇所を特定し早急に対策を講じるべきである。

建設事業の主なものとしては、両津地区の藤巻配水池築造事業・歌代浄水場施設改良事業、真野地区の浄水場施設改良事業、配水管布設替事業、老朽管更新事業、他工事関連の水道管布設替事業を行っている。

経営内容を前年度と比較してみると、有収水量が減少したことにより営業収益が2,988万6千円減額となり、営業外収益等を含めた総収益は2,106万9千円減額の14億7,210万6千円となっている。

一方、費用については、営業費用の原水及び浄水費が浄水施設の修繕や電気料金の値上げにより増え、さらに浄水場内施設の更新に伴う固定資産除却により資産減耗費が増えたことにより、営業費用は4,507万4千円増額となり、営業外費用で企業債償還利息の減少により797万7千円の減額となったものの総費用は3,696万8千円増額の12億7,644万7千円となっている。また、損益計算書における当年度純利益は、前年と比べ5,803万7千円減額したものの1億9,565万9千円の黒字を計上しているが、これは高料金対策として一般会計からの2億7,715万5千円の補助金によるところが大きい。

未収金は当年度末で3億8,351万4千円となっており、主なものとして国庫補助金2億7,640万1千円、水道料金8,469万1千円、工事負担金629万8千円となっている。また、不納欠損額は71万6千円で、水道料金が70万5千円、開閉栓手数料が1万1千円となっている。

水道料金の未収については、大口滞納者に対する徴収対策により前年度と比べ144万円の減少となっているが、過年度分については全地区で増加し、980万8千円増の6,411万2千円となっている。特に相川地区の未収金については全体の76.5%を占め、依然として突出した状態である。

水道事業会計には一般会計から高額な補助金が支出されており、未収金については市民への公平性の面からも、重点対策地区の設定や滞納初期段階での早期対応など、徴収方法、徴収体制の見直しも含め、さらに積極的な回収に努められたい。

各経営分析指標においては、総収益と総費用の対比により収益性を示す指標である総収益対総費用比率は115.3%で、前年度と比べると5.2ポイント悪化、経常的な収益と費用の対比により単年度黒字の目安を示す指標である経常収益対経常費用比率は115.4%で、同じく5.2ポイント悪化している。また純粋な営業に関する収益と費用を対比する営業収益対営業費用比率は109.6%で、これも7.8ポイント悪化している。

以上のように、収益性の分析比率では前年と比較して全てにおいて悪化しており、厳しい現状が示されている。

少子高齢化による人口の減少や入込観光客数の低迷などにより、使用水量の大幅な増加が期待できない中で、施設の老朽化に伴う更新・維持管理費の増大、老朽管の布施替等に加え、平成28年度までの全簡易水道の統合が迫っており、さらに厳しい経営環境が続くものと考えられる。

佐渡市の水道事業が将来にわたって、安心で安定的な持続性のある水の供給を実現するために、水道料金の改定の検討も併せた経営の健全化を図り、効率的な事業運営を望むものである。

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病院事業会計

病院事業としては、両津病院と相川病院の2施設を運営し、両津病院は、常設3科と非常設5科を合わせ8科・一般病床99床の救急指定のへき地医療拠点病院として、また、相川病院は常設1科、療養病床52床の救急指定病院として運営されてきた。

病院経営においては、平成21年3月に策定された「佐渡市立病院改革プラン」に基づき経営改善に取り組み、平成22年度に佐渡市となって初の黒字化を達成して以降、黒字経営を維持している。

当年度の入院患者数は延べ4万1,900人で、前年度より2,240人減少し、外来患者数も延べ8万6,883人で2,848人減少した。これは佐渡市の人口減少や冬季間に大きな感染症の流行がなかったことが要因と考えられる。経営状況については、前年度と比較すると総収益は、患者数の減少に伴い1,955万3千円減額したが、総費用は佐渡ひまわりネットの負担金が加わったことや両津病院で建物の耐震診断を実施したことにより1,652万4千円増え、損益計算書における当年度純利益では、3,607万7千円減額の1,517万4千円となっている。

各経営分析指標においては、総収益対総費用比率が100.6%で、前年度より1.6ポイント悪化し、辛うじて黒字となったが、経常収益対経常費用比率は同じく1.6ポイント悪化し99.0%となり、3年ぶりに100%を切って赤字となった。純粋な営業の収益と費用を対比する医業収益対医業費用比率は90.9%で、これも前年度より2.0ポイント悪化しており、今後も更なる経営努力が求められる。

両津病院においては、昨年退職した医師の補充は4月からできたが、看護師に関しては、必要数を確保できない状態が続いており、結果として患者数の減少、医業収益の減額の一要因となっていると考えられる。

総収益対総費用比率は103.6%で、純利益は、昨年と比較してて1,610万4千円少ないものの、6,236万3千円を計上している。

相川病院においては、患者数が減少し総収益が1,343万4千円減額になったものの、診療内容に連動した医薬材料費等が増えたため総費用が653万9千円増加し、純損失は1,997万3千円増の4,718万9千円を計上することになった。診療機能の充実や患者サービスの向上のために必要な経費の支出はやむを得ないが、経常収支比率が92.8%と佐渡市立病院改革プラン初年度の数値まで悪化しており、今後も更なる収益の確保と費用の削減についての努力が求められる。

また、未収金のうち、窓口未収金は2,513万9千円となっていて昨年度より若干減っているものの、過年度分については、ほぼ同額の1,135万7千円で改善されていない。未収金対策には徴収体制の確立や徴収方法の再考などにより、解消に向けたより一層の努力を求めるものである。

以上のように、佐渡市の病院事業における経営環境は厳しい状況にある。特に両津病院では、看護師不足により本年4月より1病棟の閉鎖に追い込まれており、経営上危機的な状態に至っている。看護師不足は全国的な傾向ではあるが、佐渡市の場合は離島という地理的条件も加わり、より深刻な問題となっているので、佐渡市や他の関係団体と連携し、看護師確保に積極的に取り組まれたい。また、当年度に実施した耐震診断によれば耐震化工事が必要との判定が出ている。市立病院は地域住民の健康の維持・増進に留まらず、佐渡市地域防災計画における医療救護活動の拠点施設として位置づけられており、災害に強い公共施設として計画的な整備を図られたい。

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