メニューをスキップしてタイトルへ



医療施策の方向-2:救急医療体制の整備

[HTML版]佐渡市地域医療計画(平成19年度版)(6ページ中:4ページ目)

2008年11月27日、掲載

市民生活課 健康推進室 健康増進係(0259-63-3115)

本ページの目次
  1. 現状
  2. 課題
  3. 施策の方針

(1)現状

現在、佐渡市の一次救急医療体制は、佐渡市立佐和田休日急患センターが設置され、休日昼間の診療にあたっています。

二次救急医療体制は、市立両津病院、市立相川病院、県厚生連佐渡総合病院の3病院が輪番制により、終日の救急業務に対応しています。

また、市立の2病院では、内科、小児科を中心に対応していますし、両津病院では常勤医師だけでは対応できないため、新潟大学、新潟市民病院から応援を受けながら救急医療体制を確保しています。

一方、相川病院では観光シーズンの4月から11月まで、月2回新潟大学から応援を受け救急医療体制を確保しており、その期間外は現体制で維持しています。

救急患者の動態は、次の表のとおりで、一次救急である休日急患センターは年間200人前後で推移しており、二次救急は10,000人前後で推移しています。さらに、高齢化の進行に伴って急病等による救急車の出場件数は年々増加しています。

また、高度医療機器の整備や専門医師の配置不足が島外医療機関への搬送要因にもなっています。

病院別診療時間外利用者数

(単位:人、%)
年(平成)市立両津病院市立相川病院佐渡総合病院
13年利用者数3,72570112,24416,670
構成比22.44.273.4100
14年利用者数3,41370710,99115,111
構成比22.64.772.7100
15年利用者数3,75676512,84417,365
構成比21.64.474100
16年利用者数3,20784511,14315,195
構成比21.15.673.3100
17年利用者数3,82779312,62417,244
構成比22.24.673.2100

休日急患センター及び輪番制病院年度別利用状況(輪番制の当番病院を利用した数)

(単位:人)
年度(平成)休日急患センター
利用者数
病院群輪番制病院
利用者数
6年1859,4649,649
7年22410,13310,357
8年23910,48110,720
9年19810,39510,593
10年22910,35010,579
11年19310,02710,220
12年19511,18411,379
13年21010,74310,953
14年1609,7819,941
15年11111,16811,279
16年1619,7279,888
17年17711,23011,407

このページの先頭へ

(2)課題

市立病院では、常勤医師が少ない状況の中で救急医療を担当しており、週末には新潟大学、新潟市民病院からの応援により、かろうじて現状を確保しています。

このような状況を改善するには、医師の確保以外にはなく、これが当面の課題となっています。また、看護スタッフの不足も深刻であり、医療現場への影響が大きくなっています。

このページの先頭へ

(3)施策の方針

まず、へき地医療全体の共通点である医師及び看護スタッフの確保を最重点目標としなければなりませんし、高齢化の進行により、年々増加する救急業務の初期体制を充実するため、ドクターカーと救急ステーションの配備を検討し、救急救命士の計画的養成を図るとともに、高規格救急車を早期に消防署へ適正配備するよう促進します。

さらに、大規模自然災害や特殊災害に対応できる救急医療体制の充実・強化を図るため、資機材の整備と関係機関による定期的な連携訓練を実施します。

また、救急事故発生時において、救急隊到着前にバイスタンダーによる適切な人工呼吸や心臓マッサージ及びAED(自動体外式除細動器)使用方法等、救命効果のさらなる向上を図るため普通救命講習を実施し、救命救急手当の普及啓発を行うとともに、平成22年度までに佐渡市人口の約7%(5,000人)を目標にバイスタンダーの育成を推進します。

注釈
ドクターカー
患者監視装置等の医療機器を搭載し、医師、看護師等が同乗して搬送途上へ出動する救急車。
救急救命士
厚生労働大臣の免許を受けて、救急救命士の名称を用いて、医師の指示の下に、救急救命処置を行うことを業とする者。
高規格救急車
救急現場や搬送途中において、高度な応急処置を行うための資機材等を備えた救急車。
バイスタンダー
救急現場に居合わせた人で、応急手当実施者。
AED(自動体外式除細動器)
Automated External Defibrillatorの略。心臓が停止した患者に簡易な操作により自動的に電気ショックを与えて救命する装置。

今後、ますます進む少子高齢化社会に対応するため、医療施設の充実と機能分担を図り、遠隔地における医療サービスの格差を解消するとともに、行き届いた医療が受けられるよう、医療ネットワーク(病院と病院、病院と診療所の連携強化)を確立させる必要があります。また、遠隔地の高齢者や障害者等に対する、通院や福祉施設への輸送バス等の運行サービスも充実させなければなりません。

また、(1)現状欄で述べましたが、一次救急では佐和田休日急患センターが、二次救急では二つの市立病院と佐渡総合病院が輪番制により対応していますが、佐渡総合病院が救急外来患者の7割以上を担っており、救急医療スタッフにかかる負担は過重なものとなっています。

このような救急医療体制の現状を考えると、一次、二次を合わせた四つの医療機関がそれぞれの体制で維持継続することは困難な状況であり、一次救急を担う各診療所の協力を得ながら医療スタッフの配置や施設を1か所に機能集約して一次救急にあたるなど、二次救急の医療スタッフにかかる負担を軽減する方法を検討しなければなりません。

しかし、救急外来という緊急時の重要性を考えると、閉鎖あるいは統合という方向はサービス低下という側面もあり、当計画期間の5か年間で、いかに効率的かつ効果的に市民のニーズに応えられるか、次の点について検討しなければなりません。

  1. 不採算施設の閉鎖や統合により、救急患者等に対しての医療サービスが低下するかどうか。
  2. 不採算施設の負担が今後増大するかどうか。
  3. 現在、これらの施設に従事している人員等をより有効に活用する方法があるか。
  4. 閉鎖等以外の方法で人員等を有効活用した場合、救急患者の利益が損なわれないか。
  5. 経済的改善効果があるか。
  6. 救急車の効率的運営により、閉鎖あるいは統合の影響を軽減できるか。

以上の項目で検討し、改革は5年後の次期計画に送ることも念頭におきながら、明確な解決方法が見出された場合には、次期計画を待たず改革に着手します。

また、離島である佐渡市全体を考えると、荒天時には海上交通機関が遮断され孤立状態となるので、市民が安心して生活できるよう、島内完結型の医療体制を確立する必要があります。

そのため、島内の基幹病院である佐渡総合病院が、平成22年度に新設移転する予定となっているのを機会に、広域救急患者搬送体制として専用ヘリポートを新設し、近隣の救命救急センターまでドクターヘリで搬送できる体制整備を県に要望すると同時に、無医地区等で搬送時間のかかる外海府地区や前浜地区については、交通体系の整備により搬送時間短縮の方策を検討します。

また、救命救急センターのない圏域として、同病院内に三次救急レベルの医療機能を有した島内完結型の医療体制の整備を、併せて県に要望することとし、佐渡市としても国・県と協力しながら必要な支援を行います。

注釈
救命救急センター
第三次救急医療体制として、重篤な救急患者に24時間体制で対応する施設。
ドクターヘリ
救命医療用の医療機器等を装備し、救急医療の専門医及び看護師等が同乗して救急現場に向かい、現場等から医療機関に搬送するまでの間に患者に救命医療を行うことのできる専用のヘリコプター。

このページの先頭へ

「佐渡市地域医療計画(平成19年度版:HTML版)」の目次へ