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メールマガジン第46号

バックナンバー(2008年9月25日発行)

2008年9月29日、掲載

総務課 秘書係(0259-63-3111)

昭和56年に野生のトキが島から姿を消して早27年、念願がかない再び佐渡の大空に羽ばたく日を迎えました。熱気を帯びた盛り上がりの中で新穂正明寺の広域農道周辺は秋篠宮殿下、妃殿下をお迎えし、さらに内外から1600人を超す人々が参集して、世紀の放鳥イベントを見つめました。

心配されていたお天気の中で午前10時30分、秋篠宮殿下、妃殿下が木箱の扉を開けると他の8個も一斉に開けられ、戸惑ったようにたじろいだように見えたトキも心を決して一斉に北のほうに飛び立ちました。トキはあまりにも多い観客に驚いたか、チリジリばらばらに旋回し、そのうち視界から消えました。余韻を惜しみながら人々は、殿下、妃殿下のお帰りに手をふり、トキの行方に視線をおよがせ、しばらくその場から立ち去りがたい風情でした。世紀のイベントに立ち会った誰もが「今度こそまたトキは私たちのものになった」と思っていた様子でした。

かつて全国の里山に広く生息していたトキは、乱獲や生息環境の変化により、絶滅したとされていましたが、昭和5年に佐渡にわずかに生き残っていることが判明しました。

以来、行政と地元住民による地道な生態調査と保護活動は、日本の希少鳥類の保護運動の原点となり、今日の人工増殖成功の礎となりました。戦後の混乱期を過ぎて、急激な復興と高度成長の中で日本のすべてを生産消費第一の効率優先主義が覆い、荒んだ時代は最後の生息地佐渡からもトキの楽園を奪い去ってしまったのです。ついに昭和56年の一斉捕獲で佐渡の空から野性のトキは消えました。

幸いにも昭和56年、中国で発見されたトキはその後順調な増殖を続けました。平成11年には日中友好の強い絆の下、2羽のトキが贈られ、日中の協力により、順調に数を増やしていきました。一方、宇治金太郎氏と心を通わせた日本産最後のトキのキンは平成15年、ついにその命を終えて日本産のトキは絶滅してしまいました。

われわれ佐渡島民は貴重な種を絶滅の淵に追い込んだ人間の所業を反省し、「トキの棲めない島には人も住めない」を合言葉に「美しく環境にやさしい島づくり」のシンボルとして、永遠にこのトキを守り、環境を守り続けることを誓います。

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