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2.島民が一体感を持った観光振興(平成25年度:施政方針)

記事ID:0004330 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

[平成25年度:2013年度]施政方針(8ページ中:4ページ目)


本ページの目次

  1. 観光等交流人口の拡大
  2. 交通インフラの整備

佐渡観光の入込数は、平成3年の121万人をピークに年々減少し、近年では60万人を割っている状況が続いています。

一方で、自然界でのトキのひな誕生を始め、GIAHS(ジアス)(世界農業遺産)認定、世界遺産及び世界ジオパーク登録に向けた取組、天然杉の群生や伝統芸能などを通じて、佐渡の知名度、認知度は高まっています。

また、この春、JRの平成26年度新潟デスティネーションキャンペーンのプレキャンペーンが計画されており、さらには平成27年春に北陸新幹線が開業することになっており、佐渡を全国に売り込む絶好の機会となります。

しかし、観光客にとって離島である佐渡は、移動に要する時間やコストがネックとなっており、観光誘客を図る上で、本土と佐渡を結ぶ交通インフラの整備が非常に重要であります。また、佐渡を訪れる観光客においては、広い島内観光の二次交通の確保に苦慮している状況にあります。

(1)観光等交流人口の拡大

長引く景気の低迷などにより、佐渡観光における失われた20年を取り戻すため、現状と課題をしっかりと分析し、受入態勢の構築と満足度向上策が必要であります。「個客」ニーズをしっかりと捉え、オリジナリティと意外性を組み合わせ、単体ではなく複数の観光資源を関連付ける魅力の創出が必要です。

また、北陸新幹線開業により、1つの県に2本の新幹線が走ることとなるため、この2本の新幹線をどう結び付けるかが大きなポイントであり、佐渡はその要と考えていますので、効果的な誘客対策を展開する必要があります。

具体的な施策として、受入態勢の構築については、自力で検証できるデータ整備が不可欠であることから、観光データの調査・分析を行い、観光が及ぼす経済波及効果等を提示するなど、更なる市民一丸となった取組を進めます。

また、個人の価値観が多様化する中、旅行形態にも変化が見られ、個人・小グループで旅行先の自然や文化に触れ、体験する旅行者が増加しています。これら多様化するニーズに対応できる体験型観光のグリーン・ツーリズムなどを組み入れた誘致活動の一元的な受入窓口の整備を進めます。

満足度向上策については、ホテル等を対象におもてなし講座や一流ホテルでの短期研修を実施するとともに、専門家による品質評価と改善に向けた助言を行います。

また、観光ガイドの需要が高まっている中、観光客のニーズに柔軟に応えるため、研修会の開催等によるガイドのスキルアップ養成や各種ガイド団体の連携を推進します。

魅力の創出については、着地型旅行商品の開発に取り組み、教育旅行誘致で培った体験学習メニューを大人にも対応できるよう、個々の地域で受け入れる組織づくりを進めます。また、マーケティングから地域づくりの取組をマネジメントできる中核人材を育成します。

さらに、能登地域と幅広い世代での交流を推進するなどGIAHS連携を深めるとともに、里山づくりのモニターツアー等の実施などGIAHSを活かした交流人口の拡大を図ります。

この春に本格オープンする「トキふれあいプラザ」は、観光振興の起爆剤として、利用者ニーズの把握や展示方法等の創意工夫に努め、トキ資料展示館と一体的な魅力向上を図るとともに、トキと佐渡の多様な魅力を効果的に発信し、観光と環境が循環する交流人口の拡大に取り組みます。

また、佐渡金銀山遺跡については、世界遺産登録に係る推薦書の作成に着手するとともに、構成資産の価値や魅力を周知するため、国内外に向けた情報発信と啓発活動を効果的に行うなど、早期登録に向けた取組を進めていきます。

一方、ジオパークについては、4月に日本ジオパークネットワークへの加盟申請を行い、日本ジオパークの認定を目指します。

スポーツ・ツーリズムにおいては、新たに長距離の水泳競技「オープンウォータースイミング」を実施します。これによりトライアスロンを構成する3種目の競技が個別の大会として開催できることになり、ロングライド、トキマラソンとのシリーズ化によって大会のグレードアップを図り、日本一のスポーツアイランドとして定着させ、島外からの集客に努めます。

誘客対策については、北陸新幹線の開業を見据え、対岸市やその周辺地域と連携した旅行会社訪問などで誘客促進を図るとともに、関西方面に加え首都圏や北陸地域を対象としたメディアへの営業活動を実施します。また、効果的な観光プロモーションとして、新潟駅等での佐渡のPR看板等の設置やターゲットを絞った観光情報の発信を行います。

これら観光振興策をより効果的に実行していくため、観光部門を独立させた観光振興課を設置し、組織体制の強化を図ります。

 

(2)交通インフラの整備

島民の安全・安心の確保はもちろんのこと、世界遺産や世界ジオパークの登録を目指す本市にとって、国内外からの観光客を獲得する上で、佐渡空港の滑走路2千メートル化の早期実現が必要であります。

また、快適な旅行を提供するためには、航路や島内公共交通の利便性を高めることが重要であります。

具体的な施策として、滑走路2千メートル化については、県と連携して地権者全員の同意取得を目指します。また、佐渡-新潟航空路線については、安定した運航体制を確保し、利用促進を図ります。

航路の利便性向上策については、カーフェリーの建造費を支援することにより、新造船が就航する平成26年春からの運賃値下げに反映させます。

また、北陸新幹線開業に向け、佐渡を要とした能登地域や対岸市との周遊型広域観光の推進を図るため、小木・直江津航路の変則ダイヤの解消や運航体制の改善、新幹線新駅から直江津港までの交通アクセスなどについて、関係機関と協議を進めます。

島内公共交通の利便性向上策については、北陸新幹線開業を見据えた観光客の二次交通としての移動手段を検証するとともに、路線バスの主な利用者である高齢者や学生の利便性向上と利用促進を図ります。

 

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