○佐渡市若者夫婦向け賃貸住宅条例
平成16年3月1日
条例第284号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 賃貸住宅の設置(第3条)
第3章 賃貸住宅の管理(第4条―第23条)
第4章 駐車場の管理(第24条―第28条)
第5章 雑則(第29条―第31条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、市が若者夫婦向けの優良な賃貸住宅を設置することにより、若年層の定住及び地域の活性化を促進することを目的とする。
(1) 賃貸住宅 市が設置する若者夫婦向け賃貸住宅で公営住宅法(昭和26年法律第193号)の規定を適用しないものをいう。
(2) 入居者 賃貸住宅に入居することを決定された者をいう。
(3) 共同施設 賃貸住宅に附帯する通路又は駐車場等の施設で入居者の共同の福祉のために必要なものをいう。
第2章 賃貸住宅の設置
(名称及び位置)
第3条 賃貸住宅(共同施設を含む。)を別表第1のとおり設置する。
第3章 賃貸住宅の管理
(入居者の公募)
第4条 市長は、入居者の公募を次に掲げる方法のうち2以上の方法によって行うものとする。
(1) 市政広報等
(2) 回覧板等による周知
(3) 佐渡市役所前掲示場への掲示
2 前項の公募に当たっては、市長は、賃貸住宅の位置、戸数、規格、家賃、入居者の資格、申込方法、選考方法の概略、入居時期その他必要な事項を明らかにするものとする。
(入居資格)
第5条 賃貸住宅に入居することができる者は、次の条件を具備しなければならない。
(1) 入居の申込みをしようとする者及びその配偶者(婚姻の予約者を含む。以下同じ。)の満年齢の合計が入居の申込みをする日において70年以下であること。
(2) 入居の申込みをしようとする者及びその配偶者が同居すること。
(3) 入居の申込みをしようとする者及びその配偶者に係る直系親族であること。
(4) 入居後速やかに当該賃貸住宅の所在地に住所を移転することができること。
(5) 公租公課を滞納していないこと。
(6) その者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。
2 前項の規定にかかわらず、市長が適当でないと認める者は、入居を認めない。
(平20条例57・一部改正)
(入居の申込み及び決定)
第6条 前条に規定する入居の資格を有する者で賃貸住宅に入居しようとするものは、別に定めるところにより、入居の申込みをしなければならない。
2 市長は、前項の規定により入居の申込みをした者(以下「入居申込者」という。)を賃貸住宅の入居者として決定し、その旨及び当該賃貸住宅に入居することができる日(以下「入居決定日」という。)を当該入居者として決定された者(以下「入居決定者」という。)に対して通知するものとする。
3 市長は、入居申込者の数が入居されるべき賃貸住宅の戸数を超える場合には、前項の規定にかかわらず、抽選により入居者を決定する。
(入居補欠者)
第7条 市長は、前条第3項の規定により入居者を決定する場合において、入居決定者のほか、補欠として入居順位を定め、必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。
2 市長は、入居決定者が賃貸住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定しなければならない。
(入居の手続)
第8条 入居決定者は、決定の通知のあった日から15日以内に、次に掲げる手続をしなければならない。
(1) 連帯保証人(当該入居決定者と同程度以上の収入を有する者で市長が適当と認めるものをいう。)の自署する賃貸借契約書を提出すること。
(2) 第16条の規定により敷金を納付すること。
2 市長は、入居決定者が賃貸住宅に入居しないとき若しくは前項に規定する手続をしないとき、又は入居決定者が不正の行為により入居決定者となったと認めるときは、入居の決定を取り消すことができる。
(賃貸借契約)
第9条 賃貸住宅における賃貸借契約は、借地借家法(平成3年法律第90号。以下「法」という。)第38条に規定する定期建物賃貸借契約(以下「定期賃貸借契約」という。)とする。
2 市長は、法第38条第3項の規定により入居者に書面の交付により定期賃貸借契約等についての説明を行い、かつ、当該入居者から説明を受けた旨の確認を得なければならない。
3 賃貸住宅における定期賃貸借契約の期間は、2年以内とする。ただし、当該定期賃貸借契約に係る始期は入居決定日とし、終期は入居決定日の属する年度の翌年度の末日とする。
4 定期賃貸借契約は、前項に規定する期間の満了により終了し、更新はしない。ただし、市長と入居者との合意の上で、契約の期間の満了の日の翌日を始期とする新たな賃貸借契約(以下「再契約」という。)をすることができる。
5 市長は、第3項に規定する期間の満了する日の1年前から6箇月前までの間(以下「通知期間」という。)において、入居者に対し期間の満了により賃貸借が終了する旨を書面によって通知するものとする。
(令4条例23・一部改正)
(再契約)
第11条 市長は、再契約の意向があるときは、第9条第5項の規定による通知の書面にその旨を付記するものとする。
2 前項の通知を受けた入居者のうち再契約を希望する者は、別に定めるところにより、再契約の申込みをしなければならない。
4 次に掲げる場合においては、市長は、入居者との再契約を行わないものとする。
(1) 定期賃貸借契約期間満了日において再契約を行おうとする当該入居者及びその配偶者(婚姻の予約者を除く。次号において同じ。)の満年齢の合計が90年を超える場合
(2) 定期賃貸借契約期間満了日において再契約を行おうとする当該入居者の配偶者がいない場合
(3) 定期賃貸借契約期間満了日において再契約を行おうとする当該入居者及び同居者が暴力団員であることが判明した場合
5 前項の場合において、居住の安定を図るため、真にやむを得ない事情があると市長が認めるときは、1度に限り再契約を行うことができる。
6 再契約においては、第9条各項の規定を準用する。
(平20条例57・一部改正)
(使用目的)
第12条 入居者は、賃貸住宅を住宅以外の用途に使用してはならない。
(家賃の決定及び変更)
第13条 賃貸住宅の家賃は、別表第2のとおりとする。
2 市長は、次の各号に該当する場合には、家賃を改定することができる。
(1) 物価の変動に伴い家賃を改定する必要があると認めるとき。
(2) 近傍同種の民間賃貸住宅の家賃との均衡上家賃を改定する必要があると認めるとき。
(3) 賃貸住宅を改良したことに伴い家賃を改定する必要があると認めるとき。
(家賃の納付)
第14条 入居者は、入居決定日から賃貸住宅を明け渡した日までの間、家賃を市長に支払わなければならない。
2 入居者は、毎月末日(月の途中で明け渡した場合は当該明け渡した日)までに、その月分の家賃を納付しなければならない。
3 入居者が賃貸住宅に入居した場合又は賃貸住宅を明け渡した場合において、その月の使用期間が1箇月に満たないときは、その月の家賃は、1箇月を30日とした日割計算により算定した額とする。この場合において、その額に100円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てるものとする。
(入居者の費用負担)
第15条 次に掲げる費用は、入居者の負担とする。
(1) 電気、ガス、水道及び下水道の使用料
(2) ごみ処理に要する費用
(3) 共同施設の使用に要する費用
(4) 第19条の規定による修繕費用のうちの入居者負担分
(5) 前各号に掲げるもののほか、市長の指定する費用
(敷金)
第16条 市長は、賃貸住宅における賃貸借契約から生じる債務の担保として入居者から入居決定日における家賃の3箇月分に相当する金額の敷金を徴収するものとする。
2 市長は、入居者から賃貸住宅の明渡しがあったときは、遅滞なく当該入居者に敷金の全額を無利息で返還しなければならない。ただし、市長は、当該賃貸住宅の明渡しがあったときに、家賃の滞納、原状回復に要する費用の未払いその他の賃貸住宅における賃貸借契約から生じる債務の不履行が存在する場合には、当該債務の額を敷金から差し引くことができる。
3 前項ただし書の場合において、市長は、敷金から差し引く債務の額の内訳を賃貸住宅を明け渡す入居者に明示しなければならない。
(敷金の運用)
第17条 市長は、敷金を預金等の安全確実な方法で運用しなければならない。
(禁止又は制限される行為)
第18条 入居者は、賃貸住宅の賃借権を譲渡し、転貸し、又は担保に供してはならない。
2 入居者は、賃貸住宅の増築、改築若しくは模様替え又は敷地内における工作物の設置を行ってはならない。
3 入居者は、賃貸住宅又は共同施設を故意に損傷してはならない。
4 入居者は、賃貸住宅の使用に当たり別表第3に掲げる行為を行ってはならない。
5 入居者は、賃貸住宅の使用に当たり別表第4に掲げる行為を行うときは、市長の承認を受けなければならない。
6 入居者は、15日以上継続して賃貸住宅を留守にするときは、その旨を市長に届け出なければならない。
(修繕費用の負担)
第19条 賃貸住宅及び共同施設の修繕に要する費用(畳の表替え、破損、ガラスの取替え等軽微な修繕及び給水栓、点滅機その他付帯施設の構造上重要でない部分の修繕に要する費用を除く。)は、市の負担とする。
(契約の解除)
第20条 市長は、入居者が第14条第1項の規定による家賃支払義務に違反した場合において、市長が相当の期間を定めて当該義務の履行を催告したにもかかわらず当該期間内に当該義務が履行されないときは、定期賃貸借契約を解除することができる。
2 市長は、入居者が次に掲げる義務に違反した場合において義務違反により定期賃貸借契約を継続することが困難であると認められるときは、当該定期賃貸借契約を解除することができる。
(1) 第12条の規定による使用目的遵守義務
(2) 第18条の規定による義務
3 市長は、入居者が次に掲げる行為を行ったとき又は次の要件に該当すると認められるときは、定期賃貸借契約を解除することができる。
(1) 犯罪行為等により警察の介入を生じさせる行為を行ったとき。
(2) 反社会的団体の構成員又はこれに準ずる者であると判明したとき。
(3) 前号に掲げる者の事務所又は宿泊所に使用したとき。
(4) 入居者が不正の行為によって入居したとき、又は入居後において不正の行為を行ったとき。
(入居者からの契約の解除)
第21条 入居者は、市長に対して1箇月前までに解約の申入れを行うことにより、定期賃貸借契約を解除することができる。
2 前項の規定にかかわらず、入居者は、解約申入れの日から1箇月分の家賃(定期賃貸借契約解約後の家賃相当額を含む。)を市長に支払うことにより、解約申入れの日から起算して1箇月を経過する日までの間、随時に定期賃貸借契約を解除することができる。
2 前項の場合において、入居者は、通常の使用に伴い生じた損耗を除き、賃貸住宅を原状回復しなければならない。
3 入居者は、第1項の明渡しをするときは、明渡しの日の5日前までに市長に届け出て、市長の指定する者の検査を受けなければならない。
(立入り)
第23条 市長は、賃貸住宅の防火、構造の保全その他当該賃貸住宅の管理上特に必要があるときは、あらかじめ入居者の承諾を得て、市長の指定する者を当該賃貸住宅内に立ち入らせることができる。
2 入居者は、正当な理由がある場合を除き、前項の規定による立入りを拒否することはできない。
3 市長は、火災による延焼を防止する必要がある場合その他の緊急の必要がある場合において、あらかじめ入居者の承諾を得ることなく、市長が指定した者を賃貸住宅内に立ち入らせることができる。
4 前項の場合において、市長の指定した者が入居者の不在時に立ち入ったときは、市長は、その旨を立入り後当該入居者に通知しなければならない。
5 第1項の市長が指定した者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第4章 駐車場の管理
(使用資格)
第24条 別表第1の賃貸住宅の敷地内に整備された駐車場(以下「駐車場」という。)を使用することができる者は、次に掲げる条件を具備する者でなければならない。
(1) 賃貸住宅の入居者であること。
(2) 自ら使用するための駐車場を必要としていること。
(3) 入居者及び同居者が暴力団員でないこと。
(平20条例57・一部改正)
(使用の申込み及び決定)
第25条 駐車場の使用資格を有する者で当該駐車場を使用しようとするものは、別に定めるところにより、当該駐車場の使用の申込みをしなければならない。
2 市長は、前項の規定により使用の申込みをした者(以下この条において「申込者」という。)を駐車場の使用者(以下「駐車場使用者」という。)として決定し、その旨を当該駐車場使用者に通知するものとする。
3 申込者の数が使用させるべき駐車場の区画の数を超える場合には、前項の規定にかかわらず、公正な方法で選考及び抽選を行い、駐車場使用者を決定する。
(1) 入居者が第20条の規定により定期賃貸借契約を解除されたとき。
(駐車場使用料)
第26条 駐車場の使用料は、月額1,500円とする。
(使用の決定の取消し等)
第27条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、駐車場の使用の決定を取り消し、駐車場使用者に期限を定めてその明渡しを請求することができる。
(1) 駐車場使用者が不正の行為により使用の決定を受けたとき、又は使用後において不正の行為を行ったとき。
(2) 駐車場使用者が正当な理由によらないで引き続き15日以上駐車場を使用しないとき。
(4) 駐車場使用者が前条の駐車場使用料を正当な理由によらないで3箇月以上滞納したとき。
(5) 前各号に該当する場合のほか、駐車場の管理上必要があると認めるとき。
第5章 雑則
(賃貸住宅管理人)
第29条 市長は、賃貸住宅に賃貸住宅管理人を置くことができる。
2 賃貸住宅管理人は、市長の指揮により、賃貸住宅の修繕すべき箇所の報告その他入居者との連絡の事務を行う。
3 前2項に規定するもののほか、賃貸住宅管理人に関し必要な事項は、規則で定める。
(入居又は同居の条件に関する保有個人情報の開示及び訂正の請求)
第30条 賃貸住宅の入居又は同居の条件に関し個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第60条第1項に規定する地方公共団体等行政文書に記録されている自らの保有個人情報の開示及び訂正の請求については、同法及び佐渡市個人情報保護法施行条例(令和4年佐渡市条例第25号)の定めるところによる。
(平20条例57・追加、令4条例26・一部改正)
(委任)
第31条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
(平20条例57・旧第30条繰下)
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成16年3月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の両津市若者夫婦向け賃貸住宅条例(平成14年両津市条例第31号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。
附則(平成19年3月30日条例第34号)
この条例は、平成19年6月1日から施行する。
附則(平成20年9月30日条例第57号)抄
(施行期日)
第1条 この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和4年9月30日条例第23号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和4年12月26日条例第26号)
この条例は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。
別表第1(第3条関係)
(平19条例34・一部改正)
名称 | 位置 |
大野第2住宅 | 佐渡市梅津2244番地2 |
上横山住宅 | 佐渡市上横山1425番地1 |
別表第2(第13条関係)
(平19条例34・一部改正)
名称 | 1戸当たりの家賃月額(単位:円) |
大野第2住宅 | 38,000 |
上横山住宅 | 40,000 |
別表第3(第18条第4項関係)
1 鉄砲、刀剣類又は爆発性、発火性を有する危険な物品等を製造又は保管すること。 2 大型の金庫その他の重量の大きな物品等を搬入し、又は備え付けること。 3 排水管を腐食させるおそれのある液体を流すこと。 4 大音量でテレビ、ステレオ等の操作をし、又はピアノ等の演奏をすること。 5 観賞用の小鳥、魚等の明らかに近隣に迷惑をかけるおそれのない動物以外の動物(犬(盲導犬等を除く。)、猫等)を飼育すること。 6 上記のほか周辺の環境を乱し、又は他の入居者に迷惑を及ぼす行為をすること。 |
別表第4(第18条第5項関係)
1 共同施設に物品を置くこと。 2 共同施設に看板、ポスター等の広告物を掲示すること。 3 入居の際に同居した者以外の直系親族を同居させること。 |