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平成27年度:教育行政方針

記事ID:0001391 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

本ページの目次

はじめに

平成27年第1回佐渡市議会定例会の開会に当たり、佐渡市教育委員会所管に関する教育行政方針について申し上げます。

さて、本格的な人口減少社会の到来やグローバル化の進展、地域社会等のつながりや支え合いの低下など、社会環境が大きく変化しています。

とりわけ佐渡市においては人口減少が急速に進むとともに、家族形態等が大きく変化してきました。

このことは、規範意識の低下など、教育上の問題にも深く関わっており、教育の果たす役割がますます大きくなっていると捉えています。

これらの現状を踏まえ、学校教育においては、「佐渡市学校教育基本構想」に基づき、学校教育の質の向上を図るための各種事業を推進します。

一方、社会教育においては、「佐渡市生涯学習推進計画」に基づき、市民一人ひとりが健康で生きがいのある人生を送れるよう、生涯を通じて学習をし、それぞれが学んだことを地域の発展に活かし、豊かな社会を築くことができるよう生涯学習施策の推進をします。

平成27年度は教育委員会制度改革の初年度となります。

地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正の趣旨に沿い、市長との連携を強化し、教育の中立性・継続性・安定性を確保します。

また、これを契機に教育振興の施策に関する「佐渡市教育振興基本計画」を策定します。

学校教育の推進

1 意欲をもち、確かな学力を付ける教育の充実

児童生徒の学力実態については、全国学力・学習状況調査結果によりますと、小学6年生は全国平均とほぼ同程度で、中学3年生は全国平均には達していませんが、徐々に全国平均に近づき向上しています。

本年度も、これまでの学力実態調査の分析とそれに基づく研修会の開催、指導主事による学校支援訪問等を引き続き実施します。

また、確かな学力の育成には言語活動や探求的な学習の充実が必要であり、新たに学校司書の配置により、学校図書館の更なる機能の向上を図るとともに、読書活動等を通じて児童生徒の豊かな人間性の育成に努めます。

いじめ・不登校の解消については、いじめや不登校はどの学校にも起こりうる重要な課題で、看過することはできません。

昨年10月に策定した佐渡市いじめ防止基本方針に基づき「未然防止」や「いじめ見逃しゼロ」「早期発見・即時対応」に一層努めるとともに、心の健康チェック等の取組により「不登校を生まない学校づくり」を推し進め、児童生徒が安心して学校生活を送れるよう努めます。

また、幼児の適正な就学支援や課題を抱えている子どもの支援を積極的に行うために子ども若者相談センターとの連携をより一層深めます。

さらに、児童生徒の挨拶を活発化させ、そのことが地域住民へ広がり、全島で子どもから大人まで明るい挨拶が響きあうことを目指し、新たな「あいさつ運動」を展開します。

このことによって市民のおもてなしの意識を高め、世界遺産登録に向けた環境づくりに努めます。

2 郷土を愛し、夢と誇りをもつ教育の充実 生きがいを見付け、自立を目指す教育の充実

これまで子どもたちに「佐渡学」を推進しており、平成25年度からは自立を目指すキャリア教育と併せて一層力を入れてきました。

しかし、佐渡のすばらしさや地域産業について十分に理解されていない状況もあり、佐渡学とキャリア教育をより充実させる必要があると捉えています。

そこで本年度も、佐渡博物館、佐渡金山の関連施設等の利用促進に努めるとともに地域の方々の協力を得ることにより、佐渡の自然・歴史・文化について学べるよう支援します。

キャリア教育については、佐渡の将来を担う人材育成に向けた教育の更なる充実を目指し、望ましい勤労観、職業観を育む教育を推進します。

本年度はキャリア教育の推進体制を強化し、郷土愛や誇りを持って自らの未来を切り開くキャリア教育を推進するため、本市独自のキャリア教育プログラムを作成します。

また、高等学校との連携を深め、小学校、中学校、高等学校と系統立てたキャリア教育を推進します。

3 学校教育の基盤整備と充実

学力向上、いじめ・不登校等に対応できるよう、教職員を対象に、数学担当者会議や人権教育、同和教育研修会、いじめ・不登校対策研修会、道徳の研修会等を開催し、資質・指導力を高めます。

経済的理由により就学が困難な家庭への就学援助制度については、本年度更に認定基準を緩和します。

学校施設については、安全安心な教育環境を確保するため、相川小学校体育館の改築、相川中学校体育館の大規模改造、両津学校給食センターの建設を行います。

また、学校統合については、教育環境の改善・充実を図るため、統合計画に基づき、両津地区、佐和田地区、相川地区の小学校統合について、保護者及び地域住民の十分な理解を得ながら進めます。

社会教育の推進

1 豊かな情報で生涯学び続ける 市民の島

市民が「いつでも・どこでも・だれでも」学ぶことができるよう、親子家庭教育学級や高齢者学級、市民大学講座など市民のニーズに沿った講座を開設し、生涯学習の機会を積極的に設けます。

また、学びの成果を発表する場として、芸能祭や文化祭、生涯学習フェスティバルを開催し、多くの市民への学習活動の普及・啓発を図ります。

図書館については、郷土資料や暮らし支援等の図書の充実を図るとともに、調査相談業務や情報提供を充実します。また、分散して管理している重要書籍について、その管理体制を強化します。

2 互いに助け合い活力にあふれる 地域の島

地域の高齢化が加速するとともに核家族化が進み、地域の交流が希薄になり、地域のつながりや活力が低下しています。

地区公民館、地区公民館事業活性化支援隊、支所・サービスセンターがしっかりと連携をし、学習活動・サークル活動や地区運動会・芸能祭等の事業を活性化していく取組を進めます。

また、人口減少対策の一環として男女の出会いの場を創出する公民館講座を新たに開設し、結婚世話役や地域おこし協力隊、公民館事業活性化支援隊の協力を得ながら相互が連携できる仕組みづくりを整えます。

3 自然を守りトキと共生する 環境の島

次世代が安心して暮らせる佐渡、豊かな自然を育む佐渡の環境づくりを推進するため、学校・家庭・地域が連携・協力しながら自然体験活動や環境美化活動等に取り組み、地域社会全体で子どもたちの教育を支援します。

あわせて、この取組により地域の人々、団体のつながり、地域コミュニティの新たな構築、機能強化にもつなげていきます。

4 歴史を学び後世に受け継ぐ 伝統文化の島

市民が郷土に誇りを持ち、将来を担う若者が佐渡を支えていくためには、子どもたちが郷土を学び、佐渡を知ることが最も重要であると考えています。

このため、佐渡博物館を佐渡学推進の中核と位置付けており、子どもたちに分かりやすく親しみやすい展示内容に替え、3資産をはじめとする郷土の魅力を学べる環境を整備します。

また、佐渡ジオパークについては世界文化遺産とGIAHSの取組と連携しながら、市民への一層の普及を図るとともに、本年度は相川・二見・沢根地区に看板等の整備をし、ジオサイトの計画的な整備を進めます。

あわせて、新潟圏域をはじめとする各地のジオパークとの交流を図り、ホームページでの情報発信の充実、ガイドの養成やガイド組織の強化等に力を入れながら、世界ジオパークの認定を目指していきます。

5 スポーツに親しみ心身共に活力を生む 健康の島

人口減少対策として健康寿命を延ばす取組が必要であり、中高年者をはじめとする市民の運動を習慣化させることが重要です。

このため、各地で健康づくり教室を多数開催できるよう新たに指導者養成講座を開設し、安全で効果的な運動を指導できる人材の育成を図ります。

本年2月に竣工した佐渡市総合体育館「サンテラ佐渡スーパーアリーナ」を活用した市内大会の開催はもとより、トップリーグや全国・全県規模の大会及び合宿の誘致に努め、スポーツ交流による市民への普及や競技力の向上、更には地域経済の活性化につなげ、スポーツの島としての認知度を高めます。

スポーツイベントとして定着した佐渡国際トライアスロン大会をはじめとする4大会については、昨年度いずれの大会も過去最多の参加者数を記録しました。

イベントの魅力向上と市民の盛り上がりを高め、更なる参加者の拡大を図ります。また、カヤック・自転車・登山の3種目に環境シンポジウムを組み合わせ、自然の尊さを感じてもらうことを目的とした環境スポーツイベント「シートゥーサミット」を開催します。

また、市民スポーツの振興を図るため、一般財団法人佐渡市スポーツ振興財団と佐渡市体育協会の統合を進め、その新たな団体と連携・協力をし、総合型地域スポーツクラブの立上げに取り組みます。

おわりに

本市の教育の充実・発展のためには、学校、家庭、地域が連携し、課題を共有しながら、教育の質の向上に努めることが重要です。

議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げまして、平成27年度の教育行政方針といたします。

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