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[平成29年度]教育行政方針

2017年5月10日、掲載

教育委員会 学校教育課 総務係(0259-66-4898)

本ページの目次

はじめに

平成29年第3回佐渡市議会定例会の開会に当たり、佐渡市教育委員会所管に関する教育行政方針について申し上げます。

佐渡市の教育においては、核家族化など家族形態の変容、地域社会のコミュニティ機能の低下等に伴う家庭や地域の教育力の低下が指摘されています。また、確かな学力の育成、いじめ・不登校の問題、規範意識の醸成などに関するさまざまな課題が見られます。

そのような中、本市では、平成27年に「佐渡市教育大綱」を策定しました。そして、この大綱の実現に向けた教育施策を総合的・計画的に推進するための指針となる「佐渡市教育振興基本計画」を、平成28年度末までに定めることを目標に、作業を進めて参りました。現在、最終的な検討段階に入っていますが、完成は4月になる予定です。当初計画より策定が遅れており、大変申し訳なく思っております。

そこで、平成29年度の教育行政方針は、現在検討中の「佐渡市教育振興基本計画」に掲げた施策と、その内容を中心に報告させていただくこととします。

「佐渡市教育振興基本計画」は、先に定めました「佐渡市教育大綱」の6つの基本目標を達成するため、のべ18の施策を掲げています。基本目標ごとにその内容を説明いたします。

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基本目標1 学ぶ意欲を高め確かな学力等を育成する教育の推進

この目標を達成するための施策として、「学ぶ意欲を高め確かな学力を育成する教育」「豊かな心、倫理観、規範意識をはぐくむ道徳教育」「健康でたくましい心身をはぐくむ教育」「一人一人の教育的ニーズに応える特別支援教育」「人間性や社会性の基礎を身に付ける幼児教育」の5項目を掲げました。

学力・学習意欲の向上については、学力に関する各種調査の結果分析から、各小中学校の学習課題を明らかにし、県教育委員会と連携しながら、学校支援訪問や各種研修を通して、各校の課題に応じた指導・支援を行います。特に課題のある中学校数学と英語に対しては、現在行っている「学力向上プロジェクト」を引き続き実施し、数学並びに英語担当者の授業力の向上と、全校体制での取組の促進に努めます。また、小中校長会や佐渡市PTA連合会と連携しながら、望ましい家庭学習習慣が確立できるよう、各校の取組を指導・支援します。併せて、家庭学習に関する研修会の開催や、佐渡市としての指標づくりを進めます。

道徳教育については、「特別の教科 道徳」が平成30年度から小学校で、翌平成31年度からは中学校で全面実施となることを見据え、効果的な指導法や資料の活用方法などについて、佐渡市総合教育センター等で研修を行います。さらには、同和教育を中核にした人権教育、命を大切にする教育を推進するため、平成30年度に佐渡市で開催される「新潟県同和教育研究大会」の研究指定校を中心として、市内小中高等学校が連携して取組を進め、成果を共有できるよう支援します。

健康増進・体力向上では、体力テストの結果から児童生徒の課題を明らかにし、「1学校1取組」を支援します。また、食育を通して児童生徒が望ましい食習慣を身に付けられるようにするとともに、佐渡の食材による地産地消を推進しながら安全な学校給食の提供に努めます。

特別支援教育では、関係機関と連携しながら、幼児児童生徒それぞれの教育的ニーズを把握し、適切かつ必要な支援体制の整備に努めます。また、将来設計を見据えた教育を充実させるため、「個別の教育支援計画」の策定を指導します。

幼児教育では、幼児の発達や義務教育への学びの接続を踏まえ、人間形成の基礎を培う教育の推進を指導・支援するとともに、小学校への接続が円滑にできるよう、関係機関と連携して適切な就学支援を行います。また、幼児期の子育て環境を充実させるための財政支援や環境整備を進めます。

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基本目標2 郷土愛を軸にしたキャリア教育の推進

この目標を達成するための施策は「佐渡を知り、愛し、誇りとするキャリア教育」「世界に羽ばたく人材を育成する教育」の2つです。

キャリア教育では、佐渡の自然・歴史・文化への理解を深め、佐渡への愛着と誇りをもった児童生徒を育成するため、「佐渡学」を中核とした郷土学習への取組について指導・支援します。また、中学校における職場体験活動を充実させるため、課題解決学習を取り入れた指導への支援と受入企業の拡充を進めます。課題解決型の職場体験活動については、これまで2年間はモデル校を指定して進めてきましたが、今年度はモデル地域として複数校を含む形で指定をし、受け入れ企業との連携を強化しながら課題解決学習の充実を目指します。

さらには、昨年度作成した「佐渡市学校教育におけるキャリア教育のグランドデザイン」に基づき、幼児教育から高等学校教育まで連続した教育活動となるよう支援します。昨年度作成した、小学校6年生向け教材「みらい's(ず)ノート」については、各小学校で活用しています。引き続き有効に活用してもらうため、活用方法の研修等も工夫していきます。

人材育成教育では、学習指導要領改訂により小学校へ外国語教育が本格的に導入されることを踏まえ、小・中連携を意識した英語指導法研修を進め、コミュニケーション能力や国際理解教育の充実に努めます。また、ICT社会に的確に対応できる人材を育成するため、ICTの導入を計画的に進めます。

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基本目標3 安全・安心な学校づくり

この目標達成のための施策は、「安全な学校環境づくり」「安心な学校をつくるための生徒指導体制」の2項目です。

安全な学校をつくるため、環境整備と、教育効果を高める施設・設備の充実に努めるとともに、学校・家庭・地域が協力して、地域の幼児児童生徒を見守る体制づくりを進めます。また、「新潟県防災教育プログラム」を活用した防災教育の実施を指導・支援します。

安心な学校づくりでは、「佐渡市いじめ防止基本方針」に基づき、いじめの未然防止、早期発見、即時対応を図るための体制づくりを支援します。また、不登校児童生徒への的確な対応を進めるため、新潟県が示す「子どもとともに1(ワン)・2(ツー)・3(スリー)運動」、佐渡市共通の「心の健康チェックアンケート」の活用を徹底します。さらには、教職員のカウンセリングやコーチングの資質・能力を高めるため、校内の相談・指導体制を充実させるための研修を、関係機関と連携して進めます。

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基本目標4 高等教育・研究機関との連携の強化

この目標達成のための施策は、「大学や研究機関を活用した教育」「大学・大学生等との交流」の2項目です。

大学や研究機関と連携し、その関連施設や職員を活用した教育活動例について、総合教育センターや理科教育センターの研修等で提案します。また、ICT等のシステムを活用し、遠隔地の大学や研究機関と教職員研修を中心とした交流を進めます。平成28年度から上越教育大学と連携協力し、テレビ会議システムによる教員研修を始めました。まずは、この研修がさらに充実したものとなるよう、研修内容や運営方法について工夫・改善を進めます。

大学や大学生等との交流については、今後、市長部局とも連携しながら体制づくりを進めていきます。今年度は市内小中高等学校と連携し、南魚沼市の国際大学の学生やAFS日本協会の留学生を受け入れました。同様の活動を今後も継続していくとともに、小中高校生の海外研修支援についても検討していきたいと考えています。また、佐渡市を訪れる大学関係者や大学生等と交流する教育活動も広げていきたいと思います。

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基本目標5 一人一人が学び続ける生涯学習の充実

この基本目標達成のために、特に力を入れて取り組む施策として「公民館活用機会の拡大」「スポーツ実施率の向上」「図書館・図書室のサービスの充実」「博物館・資料館及び世界的な資産を活用した学習の推進」「文化・芸能の振興」の5項目を掲げました。

公民館の活用については、人材バンクを活用した講師・指導者の派遣等により、異年代が学び支える交流の輪を広げながら公民館での学習機会の拡大や、地区の文化祭・芸能祭で学習成果を発表する機会の充実など、生涯学習の環境づくりを推進します。

スポーツ実施率を向上させるために、子どもから高齢者までさまざまなニーズに対応できるスポーツ環境の充実を図るとともに、スポーツを通じて世代間の交流を深めるため、市民相互の理解と連携・協力体制を築き、総合型地域コミュニティクラブの設立を目指します。

図書館・図書室については、あらゆる年代の市民が読書に親しみ、それぞれのライフステージにおいて学習できるよう、市内の図書館・図書室のネットワークを活用し、サービスの充実に努めることで、利用拡大を目指します。このため、図書室に専任職員の配置と土日開館を実施します。

博物館・資料館については、子どもたちや市民が、佐渡を中心とした歴史・芸術・民俗・産業・自然科学等に関する資料を見て、触れて、楽しみながら体験を通して郷土を学び合う場を提供するとともに、佐渡博物館での「佐渡ゆかりの人間国宝展」などを開催します。また、佐渡が誇る佐渡金銀山・ジオパーク・ジアス等に関する資料を展示し活用を図ります。

ジオパークの推進については、親子を対象にしたジオ体験、学校等での出前授業、市民向け講座、ガイドの養成など幅広い教育活動を通して郷土愛の醸成に努めます。また、地域説明会や他の集落との交流会を進め、住民が主体となったジオパークづくりを通して、地域振興と交流人口の拡大につなげます。今年度に実施される日本ジオパーク再認定審査に向けた取組を進めます。

文化・芸術の振興では、誰もが文化・芸術に親しみ、文化活動に参加し、担い手となるよう、史跡佐渡奉行所跡などを活用し、民謡、人形芝居、茶道などの伝統文化の発信に取り組みます。また、佐渡の宝である島内各地の伝統文化や歴史的・文化的資産について、継承や活用を推進するため、文化振興財団の設立を目指した準備を進めます。

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基本目標6 家庭教育・地域教育充実のための取組の推進

この目標達成のための施策として「家庭や地域の教育力向上のための取組」「虐待や貧困から子どもを守るための関係機関との連携強化」の2項目を掲げました。

家庭や地域の教育力向上では、児童生徒の健全育成と学習習慣の確立を目指し、PTAや公民館講座等で引き続き家庭教育の啓発活動を行います。

また、現在一部の学校・地域で行っている「学校支援地域本部」や「放課後子ども教室」事業を充実させるとともに、「コミュニティ・スクール」の設置を目指した検討・研究を進めます。

子どもを虐待や貧困から守るため、子ども若者相談センターや児童相談所、保健師等と連携して、早期発見と支援に努めます。また、就学支援が必要とされる家庭すべてに行き届くよう努めます。

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おわりに

本市の教育の充実・発展のためには、「佐渡市教育大綱」の理念に基づき、学校、家庭、地域が連携し、課題を共有するとともに、この後示される「佐渡市教育振興基本計画」に掲げる施策を着実に実施していくことが重要です。

振興基本計画につきましては、本議会開催中に議員の皆様に改めて説明させていただき、その後、パブリックコメントを行い、市民の皆様からも広くご意見を求める予定です。

議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げまして、平成29年度の教育行政方針といたします。

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