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重要文化財 旧佐渡鉱山採鉱施設を守るための修理(2023年4月〜2024年3月)をしています
重要文化財 旧佐渡鉱山採鉱施設を守るための修理をしています(国・新潟県の補助を得て、佐渡市が実施しています)。
文化財の名称
重要文化財 旧佐渡鉱山採鉱施設(大立竪坑櫓)
大立竪坑櫓の概要
大立竪坑櫓(おおだてたてこうやぐら)は、坑内と坑外をつなぐための施設です。大立竪坑櫓の下にある竪坑内をケージが上下することで、坑道内の鉱石などを運搬していました。竪坑は1875(明治10)年にドイツ人技師アドルフ・レーのもとで開削されたもので、金属鉱山では日本最古の洋式竪坑とされています。開削当時の木製櫓は現存しておりませんが、1938(昭和13)年に増設された鉄骨製の櫓が当時の面影を伝えています。
令和5年度の事業内容
大立竪坑櫓の背面にある急勾配の斜面は劣化が進んでおり、今後の保存修理工事を安全に進めることが困難な状態です。このことをふまえ、「これから修理に携わる方々の安全」と「修理後に来訪されるお客様の安全」を守るために、落石対策工事を実施しました。本年度の工事では「岩接着(がんせっちゃく)」という工法で落石の恐れがある岩と斜面とを一体化させつつ、周囲の景観に馴染むような工夫を施しました。周りの斜面と形状や色合いを似せるなど、工夫を凝らしましたので、こちらのお披露目も楽しみにして頂ければ幸いです。
落石対策工事は令和6年度以降も継続しますが、皆さまの安全を守り、文化財を災害から守るためには欠かせない工事になります。
その他、大立竪坑捲揚機室(おおだてたてこうまきあげきしつ)周辺の岩盤に対して、危険な箇所を洗い出すための安定度調査も実施しております。