本文
令和7年度:定期監査等結果
本ページの目次
地方自治法第199条第4項及び同条第2項の規定に基づき、定期監査並びに行政監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を公表します。
佐監公表第3号
令和8年3月25日
佐渡市監査委員 渡部 直樹
佐渡市監査委員 山本 卓
監査の期間
令和7年4月18日から令和8年3月25日まで
監査委員の氏名
渡部 直樹
山本 卓
監査の対象部署
議会事務局、総務部防災課、企画部総合政策課、同再エネ推進室、財務部財政課、同契約検査室、市民生活部健康医療対策課、同生活環境課、社会福祉部社会福祉課、同総合福祉相談支援センター、社会福祉部子ども若者課母子生活支援施設、同高齢福祉課、同特別養護老人ホーム歌代の里、地域振興部地域産業振興課、農林水産部農林水産振興課、観光文化スポーツ部観光振興課、建設部建築住宅課、上下水道課、農業委員会事務局、相川支所、佐和田行政サービスセンター、教育委員会教育総務課、同学校教育課、同社会教育課佐渡中央文化会館、同北教育事務所、相川消防署
監査の対象範囲
令和6年度を対象に、財務等に関する事務事業から抽出し、必要に応じて過年度及び現年度の事務事業を対象とした。支所・行政サービスセンター等の出先施設は、現金の取扱いを重点に実施した。
監査の方法及び着眼点
佐渡市監査基準に基づき、財務等に関する事務執行が、法令等の定めるところにより適正に行われているか(合規性)を基本とし、事務事業の経済性、効率性、有効性の観点から監査を実施した。
監査に当たっては、関係書類等を調査するとともに、関係職員等から説明を聴取した。
監査の着眼点は次のとおりである。
- 収入事務
収入に係る手続及び時期は適正か - 支出事務
違法、不当又は不経済な支出はないか - 契約事務
契約に係る手続及び契約内容は適正か - 補助金等交付事務
補助金等交付に係る手続及び内容は適正か - 財産管理事務
公有財産、現金及び有価証券等の管理は適正に行われているか - その他
上記以外の行政事務は適切に行われているか
監査の結果
監査の結果、事務事業はおおむね適正に執行されていたが、次の事項について改善の必要があると認められた。今後、チェック機能の徹底化を図るなど必要な措置を講じ、適正な事務執行に努められたい。
勧告事項
市民生活部 健康医療対策課
- 補助金等交付事務について
入浴施設経営安定化事業補助金交付要綱において、佐渡市補助金等交付規準に定める消費税の仕入控除の規定を設けていなかったことにより、補助対象経費の額から控除される消費税の額を補助対象経費と認めていた。
令和6年度の実績報告において、補助対象経費の80%を超える金額が交付決定していない内容となっているにもかかわらず、その全額を補助対象経費として認めていた。また、令和5年度においては、交付決定後に変更申請を経て、補助金の交付確定をしていたが、補助対象経費の約20%の金額が交付決定していない内容となっていた。
このような合規性を著しく欠く不適正な補助金交付事務により、多額の補助金を支出していたことは、公平性を著しく欠く不適正な事務処理である。
指摘事項
総務部 防災課
- 補助金等交付事務について
補助金の実績報告において、補助事業が完了したときは、完了の日から起算して20日以内又は3月31日までの早い日までに報告しなければならないとされているところ、その期間を超えて実績報告書が提出されていた。
財務部 財政課
- 補助金等交付要綱の審査事務について
各課が策定した補助金交付要綱を審査しているが、佐渡市補助金等交付規準において定めるべき補助金に係る消費税の仕入控除についての規定を定めていないものがあった。
市民生活部 健康医療対策課
- 財産管理事務について
(1) 佐渡市財務規則第223条の規定により、普通財産を貸し付けるときは、財産借受申込書を提出させることとしているが、提出させていなかった。
(2) 平成29年度に締結した普通財産の貸付契約について、普通財産貸付料は原則として3年ごとに改定を行うものとされているが、当初の契約のまま貸付料の改定を行っていなかった。
市民生活部 生活環境課
- 収入事務について
(1) 行政財産目的外使用料において、佐渡市行政財産目的外使用条例が準用する佐渡市道路占用料徴収条例を正しく適用せず、算定を誤って徴収していた。
(2) 年額の行政財産目的外使用料は、年度当初に調定し4月末を納期限として納入通知書を発行すべきところ、納期限については 財務規則どおりに行っていなかった。 - 補助金等交付事務について
公衆浴場設備改善事業補助金について、補助対象経費として明記されていない経費を「その他市長が特に必要と認めたもの」として認めていたが、市長の決裁を受けていなかった。
社会福祉部 社会福祉課・同総合福祉相談支援センター
- 契約事務について
成年後見推進事業業務委託において、令和3年度から実費弁償方式を廃止したにもかかわらず、見積書において消費税の納付額を経費として認めていた。 - 財産管理事務について
旧小木保育園用地に係る借上料について、借上料算定基準に基づく段階的な引き下げを行なわず、10年以上高額な借上料を支払っていた。
社会福祉部 高齢福祉課・同特別養護老人ホーム歌代の里
- 補助金等交付事務について
介護・福祉の人材育成及び確保事業補助金において、補助金交付申請額を上回る額を交付決定していた。 - 収入事務について
行政財産目的外使用料において、使用期間が1年に満たないにもかかわらず、使用料を1年分徴収していた。
地域振興部 地域産業振興課
- 補助金等交付事務について
(1) 地場産品販路開拓支援事業補助金において、補助金交付申請額を上回る額を交付決定していた。
(2) 補助金の実績報告において、補助事業が完了したときは、完了の日から起算して20日以内または3月31日までの早い日までに報告しなければならないとされているところ、その期間を超えて実績報告書が提出されていた。
農林水産部 農林水産振興課
- 文書管理について
文書保存について、10年間の道路占用許可に関する文書の所在が不明となっていた。
観光文化スポーツ部 観光振興課
- 収入事務について
年額の行政財産目的外使用料は、年度当初に調定し4月末を納期限として納入通知書を発行すべきところ、納期限については財務規則どおりに行っていなかった。また、佐渡市行政財産目的外使用条例において、建物の使用料については月払とされているが、市長が必要と認めるときを適用し、四半期ごとの分割納付としていたが、市長の決裁を受けていなかった。
建設部 建築住宅課
- 収入事務について
年額の行政財産目的外使用料は、年度当初に調定し4月末日を納期限として納入通知書を発行すべきところ、納期限については財務規則どおりに行っていなかった。 - 財産管理事務について
平成9年度に締結した普通財産の貸付契約について、普通財産貸付料は原則として3年ごとに改定を行うものとされているが、当初の契約のまま貸付料の改定を行っていなかった。
教育委員会 教育総務課
- 補助金等交付事務について
(1) 遠距離通学費補助金について、補助金交付申請額を上回る額を交付決定していた。
(2) 遠距離通学費補助金について、要綱と異なる金額を保護者に誤って案内したことにより、補助金を過少支給していた。 - 財産管理事務について
新潟県佐渡特別支援学校に対し、作業学習用地として行政財産目的外使用を許可しており、使用料については、佐渡市行政財産目的外使用条例に規定する「国又は地方公共団体が、公用又は公共用に使用するとき」に該当するとして免除していたが、現状は主に職員駐車場として使用されていることから、条例に従い適正に取り扱われたい。
監査委員の意見
補助金等交付事務について
補助金等交付事務の実施に当たっては、佐渡市補助金等交付規則及び同規準に基づき補助金交付要綱を策定し、補助対象者に対して適切な指導を行い事業実施させたうえで、補助事業完了後においては、実績報告書等の厳格な審査を経て補助金を支出すべきである。
しかしながら、今回の監査において、要綱に定めるべき補助対象経費に係る消費税の仕入控除に関する規定を設けていなかったことにより補助対象経費の額から除かれるべき消費税の額を補助対象経費としていた事例、交付申請額を上回る額を交付決定していた事例、補助金の交付内容に重大な変更があったにもかかわらず変更承認申請書を提出することなく実施された内容を補助対象経費として認めていた事例等が確認された。
補助金交付要綱の策定に当たっては、佐渡市補助金等交付規則等に規定された事項を理解し、補助対象経費を具体的に定めた要綱を策定すべきである。また、実績報告に係る審査においては、要綱に基づいた厳格な審査が実施されるよう、体制の確保に努められたい。
文書管理について
保管すべき文書が適切に保管されていない事例が確認された。これにより、公文書の保存・管理の適正性に疑義が生じた。
申請書等の文書の収受、管理及び保存については、文書規程に基づく適正な文書管理を徹底すべきである。
財産の管理について
普通財産、基金保有財産、借受財産及び管理受託財産であるにもかかわらず、行政財産として使用許可を認めているものが散見された。また、土地の借上料について、借上料算定基準に基づく基準による段階的な引き下げを行なわず、長期にわたり実際より高い金額を支払っていた事例が認められた。
全庁的に同様の事例がないか確認するとともに、市が借用している遊休土地について、市の方針及び方向性を早急に示されたい。





