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2024年7月12日(金曜日)13時30分〜15時00分
佐渡市役所第1庁舎 3階 第2委員会室
1. 開会
2. 議事
(1) 佐渡市景観計画 特別区域の変更について
3. その他
4. 閉会
1. 開会
(事務局)
皆さまご多忙の折、お集まりいただきましてありがとうございます。定刻より多少早いのですけれども皆さまお集まりということで、令和6年度第1回景観審議会を開催させていただきます。本日の司会進行を務めます、建築住宅課課長補佐の古屋野と申します。至らぬ点が多々あるかと思いますが何卒ご了承くださいますようお願いいたします。
では開会に先立ちまして、佐渡市建設部建築住宅課課長の大上が挨拶を申し上げます。
(事務局)
本日は皆さまお暑い中ご参集いただきまして誠にありがとうございます。建築住宅課長を務めます大上でございます。一言ご挨拶申し上げますので、着座にて失礼致します。
委員の皆さまには日頃より当市の景観行政にご尽力いただきまして感謝申し上げます。ご案内の通り、今回が今年度はじめての審議会の開催となります。昨年度末の改選により5名の方が加入されまして、合計14名の委員の皆さまとスタートすることとなりました。
また本日の議題といたしましては、会長等の選任の他、相川地区の特別区域の変更について審議する予定でございます。資料にございますとおり、佐渡の金山の世界遺産登録に関する案件でございまして、期間が短いながらも国、県とともに鋭意努力した結果、変更案が作成されました。これまでも当審議会におかれましては、文化的景観に関する議題が数多く取り扱われ、良好な景観づくりと世界遺産登録が共に推進されてきた経緯がございます。今回の審議につきましても、その方向性が継続され、大きな節目となるよう期待しているところでございます。本日はどうか、忌憚のないご意見、ご提言を頂きまして、適切なご審議を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
(事務局)
はい。では本日配布した資料のご確認をしたいと思います。
(資料確認~省略~)
(事務局)
続きまして、審議に入ります前に事務局のほうからご報告がございます。
審議会開催のご案内をお送りしてます通り、この度、会長・副会長の選任について、書面決議とさせていただきました。その結果をこの場でご報告させていただきます。事前に送付致しました事務局の案ですけれども、委員14名、全員から承認すると回答頂きました。よって、承認数が過半数を超えたことによりまして、会長は高橋様、副会長は長谷川様に決定いたしました。
では、さっそくではありますが高橋会長よりご挨拶を賜りたいと思います。
(会長)
はい。皆さまこんにちは。本日は暑い中ご苦労様です。私は平成22年からこの審議会が立ち上がった時から委員をやらせていただいております。今回の議題については非常に大きなウエイトを示しているのではないかと思います。皆さまとよりよい審議をしたいと思います。よろしくお願いいたします。以上です。
(事務局)
はい。ありがとうございました。続きまして、新たにお願いいたしました委員の方も多数見えられておりますので、委員の皆さま方より自己紹介を賜りたいと思います。
(自己紹介~省略~)
(事務局)
それでは、会議を進めさせていただきます。本会議は佐渡市景観条例第37条により公開となります。議事録におきましても今後公開させていただきますが、公開にあたりましては事務局でまとめた議事を出席された方々に事前に確認頂いたうえで、佐渡市ホームページで公開いたします。また、傍聴者の皆さまにおかれましては、会議の支障とならないようご協力をお願いいたします。
それでは議事に移らせていただきます。本日、ご出席いただいております委員は14名中10名であります。欠席者のうち、委任状提出者が4名、計14名となりまして、規則で定めるとおり、過半数により本会議は成立となります。なお、景観条例施行規則第37条により会長が議長を務めることになりますので、以降、議事進行につきましては高橋会長よろしくお願いいたします。
2. 議事
(会長)
はい。それでは早速ですが令和6年度第1回景観審議会を開催したいと思います。それでは事務局より説明をお願いします。
(事務局)
はい。世界遺産推進課の宇佐美です。今回の議事の内容(1)佐渡市景観計画 特別区域の変更について内容を説明していきたいと思います。
お手元の資料に「区域図詳細変更前後」という変更前変更後の地図がありますので、そちらをご欄いただければと思います。
今回変更を行います、相川地区の海の部分、こちらに設定をしております特別区域、佐渡金銀山景観保全区域の範囲を海側に拡大するというのが今回審議いただく内容となります。変更前と書かれております図面をご覧いただきますと、海側のほうに水色で塗られている範囲、こちらが金銀山特別区域と書かれている従来の範囲ということになります。こちらについては海岸に近いところにあります眺望点と呼ばれるところ、見通しのきくところからだいたい1kmほど沖合の範囲としていたものということになります。今回範囲を拡大する目的と致しましては、この範囲からさらに沖合に洋上風力発電が将来的に建設される可能性があるということがございまして、それに伴って景観を阻害してしまう可能性が高いということで、変更後の地図をご覧いただきますと分かるのですが、さらに沖合部分まで金銀山特別区域の範囲を拡大するということになります。
範囲の設定につきましては、見通しが良い佐渡奉行所周辺の高台の上から海側のほうを見ていただいて、見通しがきく範囲、さらに洋上風力発電がもし建設されるということになりますと、だいたい海底の深度200mくらい沖合いまでなら今の技術だと開発が可能ということになります。
それよりさらに余裕を持たせまして、海底水深250mの海底地形ラインに沿う形で、この西側の波打っている部分の範囲を設定しているということになります。また奉行所から南側の方の一番長い直線距離ですと約11km、一番近いところで奉行所から約6.5kmの水深250mの地形ラインを結んだ範囲、今回水色で扇形に広がっている部分ですが、こちらについて特別区域を拡大するということで、審議していただくというものになっております。
こちらについては、イコモス勧告による指摘というのもございますけれども、良好な景観を形成しようという景観法や市の景観計画の趣旨にも合致するものと考えております。
資料に景観形成基準の比較表というA3の資料がございます。今回の範囲拡大に伴いまして従来、漁港と海岸区域という、佐渡市の海側全域がこの区域に指定されていますが、今回の拡大で、特別区域の基準に変更するというものになります。この特別区域の変更につきまして、従来の基準から特別区域の基準へとより厳しい基準にスライドするということになっております。
この他、佐渡市全体のそれぞれ景観計画区域図という資料がございますけれども、説明した内容が変更前のものから変更後のものになるということで、それぞれ景観計画と景観計画資料編という資料の中でその該当ページが差替えになるということでございます。
事務局からの説明は以上となります。
(会長)
はい。ありがとうございました。それでは最初に質問をお受けしたいと思いますが、いま説明を聞いて何かございましたらお願いします。
(委員)
はい。事務局の説明を聞いて何kmといってもちょっとこう、目標物がないと分からないのですけど、私は相川の人間なものですから、一里島とか横島などの島があるんですけど、何か海上に目標物はありますか。それと拡大する範囲が扇形になっており、西側が少しへこんだ風にみえるのですが、これは海底の深さなどの理由でそう見えるのですが、この理由を教えてください。
(事務局)
目標物の件ですが、海上も11kmくらい沖合となりますと、目標となる島がないと思います。
範囲の設定につきましては、少し高台になっております佐渡奉行所のところを起点といたしまして、沖合へ範囲を拡大しています。西端の設定ラインが曲線で表記されていますが、このラインは、水深250mの深さの地形ラインになっております。洋上風力発電を将来的に建設するとなると、この範囲よりも内側、陸地側のほうに建設が予定されることになろうかと思います。それを規制する形でこの範囲設定をしているということになります。また、変更案の図を見ていただくと、北側と南側の海上では斜めにまっすぐ直線に近い形で設定ラインがのびてますけれども、これは奉行所から見て山の稜線に隠れてその先は見通しがきかない場所は、特別区域の範囲からは除外しているということになっています。
(会長)
はい。よろしいですか。他になにかありますか。
(委員)
ちょっといいでしょうか。
(会長)
はい。
(委員)
洋上風力発電というのはこの範囲の中に建てますよ、建てたいよという計画がでているのですか。なんでここに建てるのか、違うところに建てるよう計画を変更できないのでしょうか。
(事務局)
今のところ洋上風力発電をこの場所に建てるという計画はありません。これまでの新潟県の調査では、将来的に洋上風力発電を佐渡で建てる場合の候補地の一つということで、この相川の沖合が想定されているということです。洋上風力発電を建設する計画が今後出された前に、景観を保全するための規制の網をまずかけていこうというもので、現在、洋上風力発電をつくろうという計画があるわけではないということはご承知おきいただければと思います。
(委員)
はいわかりました。
(会長)
他にどなたか。
(委員)
以前にも相川地区での電波塔等の設置について、景観に配慮して建ててくださいという話を出したような気がするが、自分が住む宿根木についても、業者から地元に話がなく、適当なところに用地を買収して、建てやすいところに塔を建てる計画が進められたことがあった。景観を保全しようとする場所で、景観を阻害するように電波塔が建っていたりすると、写真写りも悪くなるし、景観に悪影響が出るということで変更した事例もあるが、相川地区でも電波塔等の設置についての話はなかったのか。また、電波塔の設置に対し規制はあるのか。
(事務局)
規制についてですが、佐渡全域が景観計画による規制の網がかかっている状況です。特に相川の特別区域という網掛けがされてるエリアは、従来の規制よりさらに厳しい規制がかかっています。建物・工作物の高さ制限をクリアしてる場合でも、設置位置や色など景観に配慮できないかどうか業者の方々と協議しています。景観計画が施行される前に立てられた建物等についても、更新する際に景観に配慮したものにできないかというご相談を業者としています。
また、これまでの事例ですと、携帯電話の電波塔を建てる際に、道路から見えづらい位置で、できるだけ電波の受信状況もカバーできるよう業者と協議し、当初計画の位置からなるべく目立たない位置に変更していただいた例もありますし、色もシルバーではなくダークブラウン系にして景観に配慮してもらった事例もありますので、今後もそういった形で協議をすすめようかと思います。
(委員)
わかりました
(会長)
私のほうで聞きたいのですが、この洋上風力発電というのは、高さはどれくらいのものを想定しているのですか。
(事務局)
はい。現時点ですべてのメーカーを把握していないので、一部の紹介になりますが、把握しているもので、、バージ形式というもので現状大きなもので約120m、セミサブ形式というもので約107m、スパー形式というもので約96mとなっていますので、概ね100m前後になります。
(会長)
それがこれだけ陸地から離すと見えない状態になるんですか?
(事務局)
はい。仮に試算したものですが、対象物を120m、距離を11km弱とした場合、垂直見込角の角度が約0.6度の計算結果になります。一般的に1度以下になると景観的にほとんど気にならないとされており、0.5度以下であれば輪郭がやっと見える形になります。
今回は0.5度を下回らないのでその間と思っていただけたらと思います。
(会長)
はい。わかりました。
(会長)
他になにか質問があれば。
(副会長)
はい。
(副会長)
お聞きすると100mくらいの高さということですね。そうすると下が250mとなると基礎はなくていわゆる浮いてる工作物というものになるのですか。それともう一つ100mもあるとすると工作物Aですかね、Aだそうですが、この範囲ではとても建てられないというか設置出来ないというか、そういうこと
なんでしょうか。
(事務局)
先ほど事務局より説明がありましたけれども、現状は水深200mまでが設置可能だそうです。現在の技術では、水深250mでの設置はできないのですが、水深200mだと浮体式というものになります。
(副会長)
それは浮いてる?
(事務局)
浮いてる状態になります。それをアンカーで固定する形式になりますが、アンカーの設置には水深200mくらいが限界だといわれております。
(副会長)
高さが12mということは?
(事務局)
はい。こうした風力発電は、物自体が大きいものでありまして、もともと景観形成基準でいえば工作物Aと考えております。高さ12m以下にしなくてはならないので、このような大きなものは建てられない。これを規制したいという考えになります。
(会長)
他にご意見がありましたら聞かせてください。
ありませんか。
それではなければ議事の(1)佐渡市景観計画の変更についての決議に入ります。
(事務局)
決議に入る前に、6月28日から昨日7月11日までの2週間、パブコメを実施しておりました。この場で意見等ご紹介しようと思いましたが、パブコメに対する意見はありませんでしたのでご報告します。
(会長)
はい。では、ここで決議したいと思います。変更について異議のない方、挙手をお願いします。
(委員全員挙手)
はい。ありがとうございました。
全会一致で承認していただきました。
(事務局)
ありがとうございました。
3.その他
(会長)
この後は、その他の項目ですか。ではその他の項目に移りたいと思います。どなたか意見がありましたらお願いします。
(委員)
はい。
今回の風力発電が、佐渡の他の地域で先ほどいったような大きなものが建てられると、バードストライクというがありまして、私は渡り鳥の研究をやっているのですが、渡り鳥にも影響があるかなと考えられます。環境省が言っていたのですが、石川県が海沿いにずっと並べて建てた洋上風力発電は、景観上問題ないとされていますし、幸い能登半島地震による影響はなかった、鳥についても今のところは大きな影響はないという話でありました。ただし、この結果をもって他の地域でも同じように導入してよいという考えは、正直言ってあまり好きではありません。
現在の風力発電には、プロペラ型でなくて、縦型のものがある。あれは音もあまりでないし、能力的にもいいのではないかと思います。プロペラ型にこだわるのでなくて、そういったものも今後の参考にしてはどうかと思います。それから、佐渡という地形的な条件でいえば、波力発電ですね。あれを設置しますと、冬の荒波が抑えられると言われています。まだ研究はそれほど進んでいないそうですけれども、そういったものもあります。風力発電にこだわるのではなく、そういったことも考慮して自然との共生を図るということを目標の中にいれてもいいのかなと思います。
(副会長)
佐渡は、電力を本土から持ってくるわけにはいきませんしね。
(委員)
そうですね。やはり独自の考え方が必要だと思います。
この間の地震の影響だと、佐渡の場合あのくらいの地震で道路は寸断されます。今公民館に太陽光発電を入れる相談にのっているが、そういうものも取り入れて、地域が多少分断されてもやっていけるような、逆にそういったものを補助するようにして大型のものを少なくするような考えもできるのかなと思います。そういったことも考えていってほしいと思います。
(事務局)
景観計画に基づき、通常開発行為の事前協議を行っておりまして、届出対象の高さですとか色彩につきましても事前に相談をうけて、今のような環境負荷を低減するようなアドバイスですとか、また、庁内各部署におきましても環境保全の部署だとか再エネ促進の部署とも協議を行っており、景観を阻害することがないよう、アドバイザーの意見を取り入れて、総合的に取り組んでいるところでございます。今後もそのバランス感をよりよく保ちながら取り組みを進めていきたいと考えております。
(会長)
よろしいですか。
(委員)
すみません、もう一度。先ほど言いましたけれども、前回の審議会の時にいったように、姫崎の灯台が非常に気になるので、ぜひ今後電波塔の建替えの協議があった際は、電波塔ではなく灯台が見えるように考慮していただきたいと思います。新潟から見たとき携帯の電波塔三本のほうが目立って、灯台が見えないという非常に残念な景観になっています。ぜひ次の時には考慮してほしいと思います。
(副会長)
電波塔の建て替えは何年くらいかかりますか。費用対効果を考えてはいるのだろうけれども。
(事務局)
分かる範囲で言いますと、最近は平成23年に建てられたものを対象に、再塗装等の改修についての協議があります。改修等の期間はそれくらいではないかと感じております。
(副会長)
電波塔でも大きいのと小さいのがあって、当初審議会でかなり審議された経過がありました。その時は現場を見たりして協議をしていました。今はどちらのタイプを推し進めているのですか。
(事務局)
現在既存のものの外観変更というところでしか情報はありません
(会長)
他になにかありますか。
ではないようですのでこれで終了させていただきたいと思います
ありがとうございました。
参加者(全員)
ありがとうございました。
4. 閉会
(事務局)
本日は貴重なご意見ありがとうございました
閉会につきまして長谷川副会長からご挨拶を賜ります。
(副会長)
本日はご対応頂きましてありがとうございました。
私も初めて聞きましたが、この洋上風力発電の設備は高さ100mもあるという話しを聞き、勉強不足だったかなと思います。景観計画の件、いろんなご意見ありがとうございました。
これで終了させていただきます。
(事務局)
以上をもちまして令和6年第1回景観審議会を終了させていただきます。
・景観計画区域図(変更前後) [PDFファイル/434KB]