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佐渡市指定 民俗文化財:秋津の菅笠製作技術

記事ID:0027152 更新日:2021年5月24日更新 印刷ページ表示

佐渡市指定 民俗文化財

秋津の菅笠製作技術(あきつのすげがさせいさくぎじゅつ)

秋津の菅笠製作技術「笠縫い」

指定種別 無形民俗文化財
指定年月日 令和3年4月26日
所在地 佐渡市秋津
所有者または管理者 秋津菅笠技術保存会

菅笠はかぶり物として農作業・漁業・外出などに利用されてきた。地元でリョウガサと呼ばれる笠の平均的な大きさは直径約45cm程度である。菅笠作りは冬季の農村の貴重な収入源でもあった。
菅笠の種類にはリョウガサとサンカクガサ(ヤマガサ、オトコガサ)がある。製作方法は同じであるが、骨の型が異なっている。マダケやシノダケを削いで加工したタケを円錐状に巧みに組み立てる笠骨作りと、菅笠用に栽培した菅を笠骨に丁寧に取りつけ、縫い付けていく笠縫を、男女の分業により効率よく行う点に特色がみられる。

秋津地域には佐渡における菅笠製作から流通、販売における記録が残されており、佐渡における衣服の生活文化を知ること、そして菅笠製作を生業としてきた秋津地域の歴史を知る上でも重要である。

また、菅笠が秋津地域の特産品として根付いたことは、水田に不向きな場所を菅田として活用したことが関わっている。スゲを栽培する菅田や、菅笠製作に必要なマダケなどが現在も地域の景観を作り出しており、土地利用の形態の面からも、秋津地域の特性を知ることができる。