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指定種別(員数) | 彫刻(1躰) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市小木堂釜 |
所有者または管理者 | 大平神社 |
この仏像は木造寄木造で、面貌一部に後世の補修痕が残り、左手首から先と右手肘から先の部分、両足先にもそれぞれ後世の補修痕が残っているなど、全体的に損傷が激しく後補部分が多いものの、象容はおおむね制作当初のままと考えられている。制作年代は中世末期から慶長年間(1596〜1615)、作者は地方の工人と推定されている。
所有者の大平神社は嘉禄2年(1226)に小木地区堂釜の海岸に創立された一社が起源と伝わる。この時建立された堂宇には元々の毘沙門天像が安置されていたが、社殿はその後の地すべりで埋没したという。
この仏像は専門的な仏師による作品ではないものの、制作当時の象容をよく残しており、地方色のある仏像として、また、大平神社の変遷を伝える史料として貴重である。