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指定種別(員数) | 工芸品(2棹) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市赤泊 |
所有者または管理者 | 個人蔵、佐渡市赤泊郷土資料館管理 |
この箪笥は幅43cm、奥行51cm、高さ48.5cmで、内側に桐材を用い、引出しの棚に透かし底を設けて売買仕切などの書類を隠し、外側は分厚いケヤキ材を用いて底を二重に張り、四隅には金具が打ち付けてある。また、正面は精巧に図案した頑丈な金具で覆われ、二重の錠前の金具が取り付けてある。
こうした豪華な作りの船箪笥は、元々北前船の往来が盛んであった江戸時代から明治時代頃の工芸品であり、船内で必要な重要書類・貴重品・金銭などの保管に使用されていた。かつては福井県三国市・山形県酒田市・新潟県佐渡市小木の3港で製作されたものが特に優れていたと伝わるが、現在ではほとんど製作されていない。
北前船時代の佐渡の隆盛を伝えるものであり、当時の工芸技術を伝える資料として貴重である。