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堂の貝塚出土品(石鏃・イタチザメ歯装身具)
堂の貝塚第6号人骨
藤塚貝塚出土土器(藤塚式土器)
三宮貝塚出土骨角器・貝製品
指定種別(員数) | 考古資料(125点・1体) |
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指定年月日 | 平成28年3月25日 令和2年3月27日追加 |
所在地 | 佐渡市八幡2041番地(佐渡博物館) 佐渡市真野新町825番地1(埋蔵文化財整理事務所) 新潟市中央区旭町通2番町746(新潟大学旭町学術資料展示館) |
所有者または管理者 | 佐渡市 国立大学法人新潟大学医学部 |
佐渡貝塚群出土品は、佐渡島中央に位置する国中平野から西側の真野湾沿岸にかけての段丘上・砂丘上に所在する縄文時代中期の堂の貝塚、中期〜後期の藤塚貝塚、後期〜晩期の三宮貝塚の出土品である。
堂の貝塚は金井地区に位置し、昭和44年に発掘調査が行われた。調査の結果、サドシジミを主体とする貝層等から土器・石器・骨角器等の遺物、立石遺構や土壙墓群に埋葬された屈葬人骨等が見つかった。なかでも第6号人骨(令和2年3月27日追加指定)の頭部付近には、赤色と白色の石鏃が13本置かれ、胸部には生息域が温帯・熱帯海域に分布するイタチザメの歯を加工した装飾品が1点副葬されていたことが特筆される。
藤塚貝塚は真野地区に位置し、昭和41・42年に発掘調査が行われた。調査の結果、サドシジミを主体とする貝層等から、土器・石器・石製品・骨角器・貝製品等の遺物、土壙墓に埋葬された屈葬人骨や配石遺構等が見つかった。
三宮貝塚は畑野地区に位置し、昭和36年に発掘調査が行われた。調査の結果、サドシジミを主体とする貝層等から、土器・石器・石製品・骨角器・貝製品等の遺物、土壙墓に埋葬された進展葬人骨等が見つかった。
堂の・藤塚・三宮の3貝塚は、縄文時代中期から晩期にかけて形成時期がほぼ連続し、佐渡島における縄文文化の推移、当時の自然環境や食生活などを検討する上でも重要である。また、藤塚式に代表される佐渡の特徴的な土器や新潟県内では類例の乏しい骨角器、貝製品がまとまって出土しており、学術的に貴重なものであることから、代表的な125点の出土品及び出土人骨1体が指定されている。