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(左上)軒丸瓦、(右上)人物戯画瓦、(左下)軒平瓦、(右下)鉄鉢
指定種別(員数) | 考古資料(394点) |
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指定年月日 | 平成31年3月22日 |
所在地 | 佐渡市真野新町(埋蔵文化財整理事務所) 佐渡市八幡(佐渡博物館) |
所有者または管理者 | 佐渡市 |
佐渡国分寺跡と、その周辺の国分寺遺跡群、佐渡国分寺の瓦を焼いた経ヶ峰窯跡から出土した奈良・平安時代の出土品である。佐渡国分寺瓦は、越後国側の瓦の生産・流通が不明な中で、生産から流通、変遷がわかる資料であり、文様や製作技法からは他地域の影響が交差する新潟県域の特徴を示している。出土した仏具なども合わせ、新潟県域の古代の歴史性や仏教を考える上で重要である。
また人物戯画瓦は、中央部の表面に官人の上半身の戯画とその左側に文字がヘラ書きされたものである。文字は「三国真人」と書かれ、『続日本紀』の巻38、桓武天皇の延暦4(785)年11月の条に、能登守三国真人広見が佐渡へ配流になったという記事があり、関連が窺われる。戯画は頭巾をかぶり笏を持った朝服姿の官人像で、律令時代の官人の様子を伝えており、「能登守三国真人広見」との関連も含め、全国的に類例も少なく、極めて貴重な資料である。