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指定種別(員数) | 考古資料(9) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市大須 |
所有者または管理者 | 個人蔵 |
この出土品は、明治40年(1907)頃に真野地区大須で開墾作業が行われた際、飯田清次郎古墳より偶然発見された。
発見時の記録には、直刀2振・鉄鏃10数本・馬具片・蓋付須恵器壷2個・金環6個・土師器片などが出土したとあり、このうち、直刀1振、2個の蓋付きの須恵器壷とその内部にそれぞれ3個ずつ収められた6個の金環が、佐渡市有形文化財に指定されている。
2個の須恵器壷はともに灰黒色を呈し、1個は高さ4.8cm、胴部径9.7cm、もう1個は高さ4.8cm、胴部径8.7cmである。いずれも同様の手法で製作されており、全体的にロクロで仕上げられ、底部はやや上げ底になる。胴部から下3分の2ほどの部分はロクロで製形した上にヘラでロクロ痕を消している。
これらの須恵器に付属する蓋はいずれも灰色を呈し、1個は高さ3cm、幅7.4cm、もう1個は高さ3cm、幅7.8cmと大きさはほぼ同じである。
6個の金環は青銅の素地に金箔を張ったもので、環の断面は円形や楕円形を呈しており、長径2.6cm〜3.7cm、短径2.1cm〜3.0cmほどの大きさである。