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指定種別 | 無形民俗文化財 |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市新穂青木 |
所有者または管理者 | 田起し踊保存会 |
この行事の成立時期は不明であるが、江戸時代から明治初頭にかけて盛んに唄われ踊られたと伝えられている。かつて新穂地区青木では、村の庄屋の田起しと田植えに際して大勢の手伝い人に酒食が振る舞われ、畦の広場などで労作歌が唄われていたという。この「田起し踊」は、唄にいつしか踊りが加わり、現在の形へ変化していったと考えられる。
また、この踊りは田人(たうど=農作業に従事する人)5人ほどが平鍬や大足を使って田を踏み鳴らす所作、早乙女(さおとめ=田植えをする婦人)4〜5人が田植えをする所作をして踊り唄うもので、囃子は樽だけを用いた素朴なものである。
かつては田んぼの畦でのみ行われていたが、現在では座敷にも上がり、結婚式や建築の棟上式など祝宴の締めとして唄われ踊られている。地元では、祝宴のあることを田起し唄の一節から「今夜はヨヤヨヤがある」と言うそうである。