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指定種別 | 天然記念物 |
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指定年月日 | 昭和17年10月14日 |
所在地 | 佐渡市羽吉 |
所有者または管理者 | 個人蔵、佐渡市管理 |
このクワは樹高約9メートル、根元幹囲5.2メートル、目通り幹囲2.7メートルに達するヤマグワの巨木で、4本の幹に分かれた枝張りは東西南北それぞれ18メートルに及び、樹齢約1,300年と推定されている。
このクワは昭和19年(1944)の雪害や同36年の台風災害などで幹枝を数本折損しており、古木らしく枯れ枝や枯葉も目に付くが、毎年新緑の季節には若枝が若葉を大量にみなぎらせ、樹勢は今なお旺盛である。
なお、佐渡はかつて山桑摘みの養蚕の島として知られ、「佐渡のヤマグワ三千貫 小倉山に一千貫 二宮の沢に一千貫 梅津と今井に一千貫」と伝承される新潟県下有数のヤマグワの産地であったとされる。このヤマグワは養蚕地であった当地の名残として、古代より伝わるヤマグワのレリック(遺存種)である。