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佐渡市指定 記念物:法乗坊のエドヒガン

記事ID:0005232 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

佐渡市指定 記念物

法乗坊のエドヒガン(ほうじょうぼうのえどひがん)

法乗坊のエドヒガンの画像

指定種別(員数) 天然記念物(1本)
指定年月日 平成16年3月1日
所在地 佐渡市羽茂大崎
所有者または管理者 個人蔵

羽茂地区羽茂大崎の羽茂川沿いに生育しているエドヒガンは、樹高21メートル、根元幹囲6.9メートル、目通り幹囲4.8メートルに達する巨木で、幹は地上6〜7メートルで6枝に分岐し、枝張りは東西南北とも26メートルに及ぶ。また、幹には地上15メートルくらいまで苔が生え、ケヤキが寄生するなど古木の様相を呈しているが、樹勢は今なお旺盛で、川の上空にまで広がる枝には毎年4月中旬〜下旬にかけて大量の花が咲き誇る。

一説に、昔、法乗坊に隠居する宮本坊の住職(赤泊地区川茂出身、犬落の小三郎の養子となり出家した人物)が諸国行脚に出た際、大和(奈良県)の吉野で3本のサクラの苗木を買い、帰国後に産土(うぶすな)社の境内、宮本坊、法乗坊の3ヵ所に苗木を植えたところ、法乗坊の1本だけが生き残り、現在の巨木に育ったと伝わる。この伝説に基づくならば、エドヒガンの樹齢は250〜260年ほどとなる。

このエドヒガンは古くから「法乗坊の種蒔き桜」と呼ばれ、農作業の目安として、人々が安らぎ憩う場所として親しまれてきた。現在も毎年4月15日には近所の人々が木の前で桜念仏を納め、周囲は花見客で賑う。