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指定種別(員数) | 彫刻(1) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市吉井本郷 |
所有者または管理者 | 大聖院 |
光背は仏身の後光を模した仏像の飾りであるが、この光背は本体の仏像が焼失した際の残存部分である。
大聖院は、吉井本郷の地頭藍原大和守秀高が建長2年(1250)に創建したと伝わる真言宗の寺院である。永禄3年(1560)の火災により創建当時の伽藍は全焼し、本尊の不動明王像もこの光背部分のみを残し焼失したが、同6年に再興されたと伝わる。
この光背には「宥順大聖院代再興一透斎為寄進作之永禄六年(1563)癸亥三月廿八日成就畢」とあり、寺院再興の際に一透斎という人物が不動明王像を刻んだことが記されている。なお、作者の一透斎については、室町時代後期における佐渡の能面造りの師匠であったとの伝承が各地に残されている。