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阿形像
吽形像
指定種別(員数) | 彫刻(2躰) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市市野沢 |
所有者または管理者 | 実相寺 |
仁王像とは、仏法護持のために寺門の両脇に置かれる仏像であり、口の形により阿形と吽形の2つに分けられる。
この両像はいずれも木製の彩色像で、阿形が像高197cm、吽形が像高193cmとなっており、いずれも中国風の甲冑を身に着け、力強い風格を漂わせている。また、像背面の墨書銘により、制作者は京都七条仏所の大仏師で法橋(ほっきょう)位をもつ康慶(こうけい)であることがわかる。康慶は鎌倉時代初期に活躍した仏師で、彫刻界を支配した運慶の流れを汲む名門の出身である。
この仏像は「子安仁王尊」として古くから地元の人々に親しまれ、今も子供の無病息災を祈願したワラジが掛けられるなど、長きにわたり信仰を集めてきた歴史的文化遺産として貴重である。