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佐渡市指定 有形文化財:佐藤枝彦道中記

記事ID:0005051 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

佐渡市指定 有形文化財

佐藤枝彦道中記(さとうえだひこどうちゅうき)

佐藤枝彦道中記の画像

指定種別(員数) 典籍(1)
指定年月日 平成16年3月1日
所在地 佐渡市赤泊
所有者または管理者 佐渡市教育委員会、赤泊郷土資料館管理

この書は縦9cm、幅16cmで、小冊子形式の旅日記となっている。筆者は赤泊の廻船商人で文化人の佐藤枝彦である。

佐藤枝彦は本名を枡屋勘十郎といい、家業を継いで廻船問屋枡屋を営むも読書によく親しみ、本居大平について国学を修めた。また、和歌の名手としても知られ、佐藤枝彦の名を号して佐渡の三歌匠と称された。

日記には年号は書かれていないが、3月29日に菅の屋を出て、松坂に1泊した後4月1日に出発し、奈良・大坂を経て船に乗り、金毘羅に詣で、船や陸路を交ぜながら大坂、京都、大津、石山寺を廻って松坂に帰り、その後、東海道を下って、6月9日に江戸の柳橋宿に到着したとある。なお、枝彦はこの間に40種もの和歌を詠んでいる。

この日記は、枝彦の日頃の行動・性格・書体・歌風、さらには当時の佐渡の文化人の意識を知ることができ、史料として貴重である。