本文
指定種別(員数) | 典籍(1) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市赤泊 |
所有者または管理者 | 佐渡市教育委員会、赤泊郷土資料館管理 |
この書は縦9cm、幅16cmで、小冊子形式の旅日記となっている。筆者は赤泊の廻船商人で文化人の佐藤枝彦である。
佐藤枝彦は本名を枡屋勘十郎といい、家業を継いで廻船問屋枡屋を営むも読書によく親しみ、本居大平について国学を修めた。また、和歌の名手としても知られ、佐藤枝彦の名を号して佐渡の三歌匠と称された。
日記には年号は書かれていないが、3月29日に菅の屋を出て、松坂に1泊した後4月1日に出発し、奈良・大坂を経て船に乗り、金毘羅に詣で、船や陸路を交ぜながら大坂、京都、大津、石山寺を廻って松坂に帰り、その後、東海道を下って、6月9日に江戸の柳橋宿に到着したとある。なお、枝彦はこの間に40種もの和歌を詠んでいる。
この日記は、枝彦の日頃の行動・性格・書体・歌風、さらには当時の佐渡の文化人の意識を知ることができ、史料として貴重である。