ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

新潟県指定 無形文化財:佐渡鷺流狂言

記事ID:0005114 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

新潟県指定 無形文化財

佐渡鷺流狂言(さどさぎりゅうきょうげん)

佐渡鷺流狂言の画像

指定種別 芸能
指定年月日 昭和59年3月27日
所在地 佐渡市吉岡
所有者または管理者 佐渡鷺流狂言研究会、佐渡市管理

鷺流狂言は江戸時代初期に創始され、幕府御用を務めた狂言の流派である。一時隆盛を極め、大蔵流・和泉流とともに狂言の三大流派に称せられたが、明治28年(1895)の宗家廃絶により衰退し、大正末期に中央の狂言界から姿を消した。以来、鷺流を伝承する地域は、新潟県佐渡市・山口県山口市・佐賀県千代田町の3地区のみとなった。

佐渡の鷺流は江戸時代後期に新穂潟上の葉梨源内が広め、幕末に来島した三河静観や明治時代に旧真野町の鶴間兵蔵らが興隆させたと伝わる。その後、後継者が減少し、昭和30年代に消滅したと思われたが、昭和50年代に旧真野町で伝承者が発見されたことにより再興され、昭和56年(1981)には保存団体の「佐渡鷺流狂言研究会」が発足し、後継者育成事業と狂言本の翻訳・研究活動が開始された。

これらの伝承活動は現在も活発で、鷺流の新たな伝承者となった会員たちが全国各地の公演を通じて流派の普及に努め、技能のさらなる向上に励んでいる。また、地元中学校の総合学習にも鷺流狂言が採用されているほか、毎年多くの学生たちが体験学習をしている。