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国指定 重要無形文化財:無名異焼

記事ID:0005115 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

国指定 重要無形文化財

無名異焼(むみょういやき)

無名異焼の画像

指定種別(認定区分) 工芸技術(各個認定)
指定年月日 平成15年7月10日
保持者 伊藤窯一(雅号:五代 伊藤赤水)
保持者住所 佐渡市相川一町目

相川地区を拠点とする佐渡の焼物の焼成技法である。認定保持者の伊藤窯一氏は相川出身の陶芸家で、昭和41年(1966)に佐渡に帰郷し、祖父の三代赤水の下で無名異焼を学んだ後、同52年(1977)に「五代伊藤赤水」を襲名した。

無名異焼は原料の無名異土(酸化鉄を多量に含んだ赤土)を高温焼成する技法であるが、同氏はその技法を習得した後もさらに独自の研究を続け、やがて黒い変色の「窯変(ようへん)」と異なる色の土を重ね合わせた文様の「練上(ねりあげ)」の二大技法へと発展させていった。

同氏の作品は昭和47年(1972)に日本伝統工芸展で初入選したことを皮切りに、国内の様々な作品展で受賞を重ねるようになり、同60年(1985)には日本陶芸作品展の大賞(最優秀作品賞・秩父宮賜杯)にも輝いた。また、1980年代からは世界各国の展示会に作品が招待されるようになり、世界的な美術館・博物館にも作品が収蔵・展示されている。

こうして世界的な陶芸家となった同氏は、その功績と独自の技法が高く評価され、平成15年(2003)7月10日に国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。