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指定種別 | 無形民俗文化財 |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市小木町 |
所有者または管理者 | 小獅子舞保存会 |
小木地区小木町に伝わるこの舞は、板を2枚合わせた簡素な獅子頭を使用したもので、「小鹿舞」とも表記され、関東から東北地方に多い一人立三匹獅子の風流獅子舞の形式となっている。
佐渡には獅子頭や舞、歌詞などの類似しているものが赤泊・両津・相川地区にも現存し、いずれも舞の途中で仔獅子が隠れる点が共通である。
この獅子が腹に着ける太鼓は桶胴にして、笛は自作の二穴のものを使用し、獅子の頭の毛は小木地区井坪の海岸で採れる「スガモ」という海藻を使用するなど、古くから小木に定着した民俗芸能の姿をよく残している。
現存の衣裳箱には寛政5年(1793)7月29日の日付があり、宿と大工の名前の箱書もあることから、この舞の成立はそれ以前にさかのぼり、小木町の稲荷神社の建立にあたり、京都伏見稲荷神社より御神体の分神遷座の際に伝わったと考えられている。
舞は毎年8月28日〜30日までの木崎神社の祭礼で現在も奉納されており、稲荷町の人々により宮踊りと宮歌、町踊りと町歌が舞われている。かつては寺踊りと寺歌もあったが、現在は行われていない。