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指定種別(員数) | 史跡(1対) |
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指定年月日 | 平成16年3月1日 |
所在地 | 佐渡市羽茂村山、羽茂大橋 |
所有者または管理者 | 五ヵ村共有地、個人蔵 |
羽茂地区羽茂村山にある羽茂一里塚は相川と小木を結ぶ国道350号線沿い、9里8町(約36km)の小木道中にあり、羽茂村山側と羽茂大橋側に築造されている。両塚とも高さ2.1メートル、直径3.6メートルで、築造当初は木が植えられていたとされるが、現在その形跡は残されていない。
『佐渡年代記』によると、佐渡奉行所は承応2年(1652)に相川地区の相川羽田町札ノ辻を起点として、小木道中と赤泊道中の各所に一里塚を築かせている。この内、のちに「小木街道」とも呼ばれた小木道中には、中山・窪田・辰巳(佐和田地区)、渋手・中立・西三川(真野地区)、小泊・西方(羽茂地区)、小木の9か所に一里塚があったとされる。
小木半島から国仲・相川方面への道は、古くは大峰道を経て梨の木道に通じ、佐渡金銀山の開発後は小木道中となるなど、年代とともに変化しきたが、この一里塚のある道は不変であった地点と考えられている。
小木道中は、佐渡金銀山で産出された金銀を江戸へ輸送する際にも使われた近世の幹線道路で、羽茂一里塚は旧街道の面影を残す、史跡として重要である。