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佐渡市指定 記念物:上山田の十二が柿

記事ID:0005244 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

佐渡市指定 記念物

上山田の十二が柿(かみやまだのじゅうにががき)

上山田の十二が柿の画像

指定種別 天然記念物
指定年月日 平成16年3月1日
所在地 佐渡市羽茂上山田
所有者または管理者 個人蔵

羽茂地区羽茂上山田に成育するこの柿の木は、樹高15メートル、目通り幹囲1.8メートル、枝張り18メートル四方の大木で、樹齢は不明であるものの、木は独立樹で樹冠が自然な形をし、品種の特長をよく示している。

呼称にある「十二が柿」とは、慶長7年(1602)頃に上山田の十二が平藤内左衛門がこのカキを導入したことから名付けられたもので、古くは「藤内柿」または「山田柿」などとも呼ばれていた。文化13年(1816)〜弘化年間(1844〜1847)記された『佐渡誌』には、干し柿にして松前へ出荷しているとの記録が残っており、当時すでに佐渡を代表する品種として各地に売り出されていたものと思われる。

また、後の羽茂の特産品「おけさ柿」を昭和7年(1932)に導入した杉田清(旧羽茂町名誉町民)は、上山田を中心に数百本も繁茂する「十二が柿」を見たときに羽茂がカキの適地であると確信し、十二が柿の台木でおけさ柿の苗木を育成しカキの特産地化を成功させたと伝わる。

十二が柿はおけさ柿の隆盛により姿を消しつつあり、カキの品種の変遷を伝えるレリック(遺存種)として貴重である。