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院長挨拶

記事ID:0003432 更新日:2025年5月1日更新 印刷ページ表示

令和7年5月1日、当院は、両津文化会館跡地に移転新築し開院いたします。

当院の移転新築に関しては、多くの皆様にお力をいただけたことを深く感謝いたします。

院長、石塚修

当院は、昭和32年6月に、内科、外科、産婦人科、耳鼻科の4科、病床数86床で両津市立両津病院として開設されました。

その後、昭和52年3月にへき地中核病院と指定され、昭和53年4月より無医地区への巡回診療を開始しています。

昭和56年6月、新築され、内科、外科、産婦人科、整形外科、小児科、耳鼻科、歯科口腔外科の病床数130床の病院となりました。内科、小児科の外来入院診療を中心に、外科、産婦人科、整形外科、口腔外科で、多くの手術が行われ、産科では多くの新しい命が誕生しました。旧両津市の医療の中核としての役割を果たしていました。

しかし、県内における医師不足という厳しい現実に直面し、佐渡島内の医療の再編が必要となり、産婦人科と整形外科は佐渡総合病院に集約されるという方向となりました。

平成16年3月には、佐渡市の誕生で佐渡市立両津病院として診療を継続いたしました。その後、内科、小児科、口腔外科の常勤医で、一般内科、一般小児科、歯科口腔外科の常勤医で診療を継続しています。整形外科は佐渡総合病院より週1回、耳鼻咽喉科は新潟大学より週2回、外科は新潟大学より月2回、婦人科は新潟大学より月1回、また矯正歯科も新潟大学より派遣されています。

今回、移転新築することができ、改めて地域の医療に貢献したいという強い思いを抱いております。

 

 昭和35年の記録によりますと、佐渡市には約11万人の住民がおり、そのうち65歳以上の高齢者は約1万人程度でした。しかし、現在では人口は5万人を下回る状況でありながら、医療・介護・福祉を必要とする65歳以上の高齢者は2万人を超えるまでになっております。

人口が減少する地域においては、医療、介護、福祉が縮小される傾向が見られますが、この佐渡地域においては、むしろ以前よりも医療、介護、福祉の必要性が高まり、より一層の医療の充実が必要であると考えております。

当院は、これまで同様に、外来入院での治療を継続するとともに高齢化が進む佐渡地域において、高齢者の皆様が安心して暮らせるよう、介護施設や福祉施設との連携をより一層強化してまいります。

また、住み慣れたご自宅で療養を希望される方には、訪問診療や訪問看護を通じて、きめ細やかな医療を提供したいと考えております。

 

さらに、遠隔地にお住まいで外来通院が困難な患者さん、特に無医地区の皆様に対しては、当院より定期的な巡回診療を行い、内科的診察、採血、心電図検査などを実施し、その場で処方や会計を行う体制を継続していきます。

さらに、全国的に見ても、当院のような小規模の病院で、小児科の常勤医がいる病院は非常に少なくなっております。人口は減少傾向にありますが、地域の未来を担う子供たちの健康を守るため、小児科医療の継続は不可欠であると考えております。

 これらの外来、入院、在宅、施設といった各方面との連携をより一層密にし、それぞれの機能を最大限に活かしながら、今後ますます進む少子高齢社会に対応した、包括的な医療提供体制を構築していきたいと考えています。

新しい設備を備えた新病院を拠点として、当院はこれまで以上に質の高い医療を提供し、地域の皆様の健康寿命の延伸、そして安心した生活を支えていく所存です。 今後も、高度専門医療を担う佐渡総合病院、そして地域の皆様の身近な医療を支える一般外来診療が中心の診療所と共に、佐渡地域全体の医療に貢献していきたいと考えております。

佐渡市立両津病院は、これまで同様に内科、小児科を中心とした外来診療、入院診療に加え、地域の皆様のニーズに応じた巡回診療や訪問診療など、地域に密着した医療を提供できるよう一層努力してまいります。

 この新たな病院が、地域の皆様の健康と安心を支える礎となるよう、職員一同、全身全霊で努めてまいります。

 

令和7年5月1日 佐渡市立両津病院 院長 石塚修